パーキンソン病でよくみられるのはどれか。
正答:4
正答:4
パーキンソン病では自律神経が障害され、起立性低血圧が起こりやすい。正答は4。
パーキンソン病の非運動症状のうち、自律神経症状の向きを正しく言えるか。
パーキンソン病は中脳黒質のドパミン神経細胞が減ることで、静止時振戦・筋強剛・無動・姿勢反射障害という運動症状を起こす。同時に自律神経系にも病変が及ぶため、非運動症状として起立性低血圧、便秘、発汗過多、流涎(唾液が口にたまってあふれる)、排尿障害が現れる。起立性低血圧は立ち上がったときに血圧を保てず、めまいや失神を起こすもので、転倒の原因にもなる。したがって記述4が正しい。誤肢は3つとも向きが逆である。消化管の運動が落ちるため便秘になり、下痢ではない。発汗は低下ではなく過多になる。唾液は減るのではなく、嚥下の回数が減るために口にたまり、流涎として現れる。
「動きが減る病気だから分泌も減る」と考えると3つとも逆に覚えてしまう。実際には自律神経が障害されて、発汗も唾液も増える方向に出る。唾液が「あふれる」のは作られる量が増えたというより飲み込む回数が減るためで、機序を押さえておくと迷わない。便秘は運動症状より何年も前から現れることがあり、早期の手がかりになる。
パーキンソン病の非運動症状には、自律神経症状のほかに、嗅覚の低下、レム睡眠行動障害、抑うつ、認知機能の低下がある。嗅覚低下とレム睡眠行動障害は運動症状に先行することが多い。転倒は姿勢反射障害と起立性低血圧の両方から起こるため、住環境の整備と起立時の動作の指導が重要。鍼灸では筋強剛による痛みやこわばり、便秘、睡眠の問題に対応し、薬効の変動(オンオフ現象)を踏まえて施術の時間帯を調整する。
1疾患の非運動症状を4つ並べ、3つの向きを逆にする。解法は、(1) 自律神経が障害されると分泌がどうなるかを確認、(2) 消化管運動の低下から便秘を導く、(3) 起立時の血圧調節障害を確認する。
パーキンソン病でよくみられるのは起立性低血圧。下痢ではなく便秘、発汗は低下ではなく過多、唾液は減少ではなく流涎。自律神経が障害されて分泌は増える方向に出る。