大腿骨頸部骨折に対する人工骨頭置換術後のリハビリテーションで、最も適切なのはどれか。
正答:4
正答:4
人工の骨頭に入れ替えたので、骨がつくのを待たずに早く体重をかけられる。正答は4。
手術の方法から、荷重の時期と避けるべき動きを導けるか。
大腿骨の頸部が折れると、その部分は血の巡りが乏しく骨がつきにくいため、高齢者では人工の骨頭に入れ替える手術が選ばれることが多い。骨がつくのを待つ必要がないので、術後の早い時期から体重をかける訓練を始められる。長く寝ていると肺の合併症や筋の衰えが進むので、早く起こすことが利益になる。したがって記述4が正しい。誤肢は3つとも術後に避けるべきことである。術直後に抵抗を加えた運動は行わない。体内に金属があるところへ極超短波を当てるのは禁忌である。股関節をひねる動きは人工の骨頭が外れる姿勢につながる。
骨折の手術と聞くと「しばらく体重をかけない」と考えがちだが、それは金属で固定して骨がつくのを待つ場合である。人工の骨頭に入れ替えた場合は待つ対象がないので早く荷重できる。手術の方法で分かれる点を押さえる。
講義では、大腿骨の頸部の骨折は高齢者、とくに骨がもろくなった女性に起こりやすく、その95%は転倒によると説明される。日本では年間およそ10万人が受傷するとされ、高齢化とともに増えていく。転倒といっても、つまずく、ベッドから落ちるといった軽い力によるものがほとんどで、バランスを崩して壁にもたれる程度でも転倒に数えられる。温熱の治療については、体内に金属があるところへ超短波や極超短波を当てるのは禁忌で、講義でも繰り返し確認されている。外れやすい姿勢は手術で入る向きによって違い、後ろから入った場合は股関節を曲げて内へ寄せてひねる姿勢が禁じられる。低い椅子に座る、足を組む、床の物を拾うといった日常の動作がこれに当たるので、生活の指導が欠かせない。
術後の手立てを4つ並べ、禁忌を3つ混ぜる。解法は、(1) 手術の方法を確認、(2) 荷重を待つ理由があるかを判断、(3) 禁忌(抵抗運動・電磁波・脱臼肢位)を外す。
最も適切なのは「術後早期から荷重訓練を開始する」。人工骨頭は骨癒合を待たない。抵抗運動は術直後には行わず、極超短波は体内金属に禁忌、股関節の回旋は脱臼肢位につながる。