些細なことでも恐れる人の五官に現れる症状はどれか。
正答:3
正答:3
恐れやすいのは腎の志(恐)が過度な状態で、腎の変調を示す。腎が開竅する五官は耳なので、五官に現れる症状は耳聾(難聴)。正答は3。
五志(怒・喜・思・憂(悲)・恐)と五臓の対応、五官(目・舌・口・鼻・耳)と五臓の対応を組み合わせ、さらに「五官に現れる」という条件で五華(髪)や水液の症状を除外できるか。
七情のうち恐は腎に属し、恐れすぎると気が下り(恐則気下)、腎気が傷られる。腎は耳に開竅し、腎精が耳を養うので、腎の変調は耳聾(難聴)・難聴として五官に現れる。設問は「五官に現れる症状」と限定しているので、腎に関係していても五官でないものは外す。脱毛は髪(腎の華=五華)、浮腫は腎の主水の失調(水液代謝)で、いずれも腎の症状だが五官ではない。口甜(口が甘い)は脾の熱(脾胃湿熱)で現れる口中の異常で、五官の口は脾に対応するが、恐=腎の症状ではない。
腎に関係する症状は脱毛(五華)・浮腫(主水)・耳聾(難聴)(五官)と複数あり、設問の「五官」という絞りを読むかどうかで決まる。五官は目(肝)・舌(心)・口(脾)・鼻(肺)・耳(腎)。五華は爪(肝)・面色(心)・唇(脾)・毛(肺)・髪(腎)。
七情と気機の関係は、怒れば気上る、喜べば気緩む、悲しめば気消える、恐れれば気下る、驚けば気乱れる、思えば気結ぶ。恐れすぎて気が下ると、下痢・遺尿・腰が抜けるなど固摂の失調が起こる(怖くて腰が抜ける、という言い方がこれ)。腎は耳と二陰に開竅し、髪に華を表し、骨を主り髄を生じる。腎精不足による耳聾・耳鳴は徐々に起こり持続し、肝火による耳聾・耳鳴は急に起こり大きいと鑑別する。
腎に関わる症状を複数並べ、「五官」という一語で1つに絞らせる。解法は、(1) 恐→腎、(2) 五官の腎=耳、(3) 五華・水液の症状を外す。
些細なことでも恐れるのは腎の志(恐)の偏りで、腎の変調を示す。腎は耳に開竅するので五官に現れる症状は耳聾(難聴)・難聴。脱毛は腎の華(髪)、浮腫は腎の主水の失調で腎に関係するが五官ではない。口甜は脾の症状。五志・五官・五華の3つの対応表を分けて覚え、設問がどの行を問うかを確認する。