夏に最も影響を受けやすい外邪の特徴はどれか。
正答:4
正答:4
夏の主気は暑で、外邪は暑邪。暑邪は陽邪で、炎熱性と、気と津液を外へ発散して消耗させる昇散性を持ち、湿を伴いやすい。正答は昇散性。
六淫それぞれの固有の性質(風=軽揚・開泄・遊走、寒=凝滞・収引、暑=炎熱・昇散・夾湿、湿=重濁・粘滞・下注、燥=乾燥、火=炎上・生風・動血)を区別し、暑邪の特徴を選べるか。
暑邪は夏だけに現れる季節性の強い外邪で、陽邪のため高熱・大汗・煩渇・面赤などの炎熱性を示し、腠理を開いて大量に発汗させることで津液と気を消耗させる昇散性(耗気傷津)を持つ。夏は湿度も高いため湿邪を伴いやすい(暑多夾湿)。開泄性は風邪が腠理を開いて汗を出す性質、乾燥性は燥邪、炎上性は火邪の性質として整理される。炎熱性と炎上性は似た語だが、教科書的な配当では炎上は火邪、暑邪は炎熱・昇散。
炎熱性(暑)と炎上性(火)の語の近さが最大の混同点。暑邪は「熱くて発散させる」、火邪は「燃え上がり血を動かし風を生む」。夏の邪だから「熱」と早合点せず、暑邪固有の「昇散性」を選ぶ。風邪の開泄性も発汗を起こすが、暑邪の昇散とは別の語。
六淫の性質の配当:風邪=陽邪・軽揚性(上部を侵す)・開泄性(発汗)・善行数変(遊走性)・百病の長・主動(けいれん)。寒邪=陰邪・陽気を損傷・凝滞性(痛み)・収引性(筋のひきつれ、無汗)。暑邪=陽邪・炎熱性・昇散性(耗気傷津)・夾湿。湿邪=陰邪・重濁性・粘滞性・下注・脾を侵す。燥邪=乾燥性・肺を傷る。火邪=炎上性・生風・動血・耗津・腫瘍をつくる。暑邪による病が熱中症(暑熱・暑湿)で、気陰両虚へ進むと陰虚内熱の像になる。
「夏」から熱を連想させ、炎上(火)と炎熱(暑)の語で迷わせる。解法は、(1) 夏の邪=暑、(2) 暑邪の固有語=炎熱・昇散・夾湿、(3) 選択肢にあるのは昇散性。
夏の主気は暑で、暑邪は陽邪として高熱・大汗・煩渇の炎熱性を示し、腠理を開いて大量に発汗させ気と津液を消耗させる昇散性を持ち、湿を伴いやすい。開泄性は風邪、乾燥性は燥邪、炎上性は火邪の性質。炎熱(暑)と炎上(火)は語が似ているので区別して覚える。