体調管理を目的に来院した患者に脈診をしたところ、軽く軟らかで、力なく浮いている脈がみられたが、この季節には正常な脈と判断した。この季節として適切なのはどれか。
正答:3
正答:3
軽く軟らかで力なく浮いている脈は毛脈で、秋の平脈。正答は3。
四季それぞれの平脈(正常とみなされる脈)を言えるか。触れ方の記述から脈名を導く。
脈は季節に応じて変化し、その季節では正常とみなされる脈がある。春は肝・木にあたり、陽気が伸びていく時期なので、弦を張ったように緊張した弦脈。夏は心・火で陽気が最も盛んなので、来るときに力があり去るときに弱まる洪脈(鉤脈)。秋は肺・金で陽気が収まっていく時期なので、鳥の羽毛に触れるように軽く軟らかく浮いた毛脈(浮脈)。冬は腎・水で陽気が深く潜むので、石のように沈んで硬い石脈(沈脈)。設問の「軽く軟らかで、力なく浮いている」は毛脈の触れ方そのものなので秋。
同じ脈でも、季節に合っていれば平脈、合っていなければ病脈になる。秋に浮いて軟らかい脈は正常だが、冬に同じ脈が出れば陽気が浮いている病態を示す。五行との対応(春=木=肝、夏=火=心、秋=金=肺、冬=水=腎)で整理すると覚えやすい。
四季の平脈:春=弦(肝)、夏=洪または鉤(心)、長夏=緩(脾)、秋=毛または浮(肺)、冬=石または沈(腎)。五臓の色体表では、五季(春・夏・長夏・秋・冬)に五臓(肝・心・脾・肺・腎)、五行(木・火・土・金・水)が配当される。脈診では、この季節変動を踏まえたうえで、季節に合わない脈が出ていないかを見る。胃の気(緩やかで力がある)、神(規則正しい)、根(尺中に力がある)の3つが備わっているかも平脈の条件とされる。
季節を4つ並べ、脈の触れ方の記述だけで選ばせる。解法は、(1) 記述を脈名へ翻訳(浮いて軟らかい=毛脈)、(2) その脈が平脈となる季節を出す。五行の対応で確認する。
脈は季節で変化し、その季節では正常とみなされる平脈がある。軽く軟らかく力なく浮いているのは毛脈で、秋の平脈。春は弦脈、夏は洪脈、冬は石脈。五行の対応(春=木=肝、夏=火=心、秋=金=肺、冬=水=腎)で整理すると覚えやすい。