キューブラー・ロス, E. Kübler-Ross, E. による死にゆく人の心理過程で第5段階はどれか。
公式正答:3
解説
キューブラー・ロスによる死にゆく人の心理過程で第5段階を問う。死の受容である。
この問題で問われていること
5段階の順序を覚えているか。
しくみから理解する
キューブラー・ロスは、末期の患者との面接から、死にゆく人の心理を5段階として示した。①否認と孤立(「何かの間違いだ」と事実を受け入れられず、周囲から孤立する)、②怒り(「なぜ自分が」という怒りが、家族と医療者へ向けられる)、③取り引き(「もう少し生きられたら何でもする」と、神や運命との取り引きを試みる)、④抑うつ(失うものの大きさを実感し、深い悲しみに沈む)、⑤受容(死を静かに受け入れ、心が穏やかになる)。したがって、第5段階は受容になる。
選択肢ごとの確認
怒りは第2段階になる。
否認は第1段階になる。正確には「否認と孤立」になる。
取り引きは第3段階になる。
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混同しやすいポイント
5段階の順序を、「否認→怒り→取り引き→抑うつ→受容」と、そのまま覚える。頭文字をつなぐ、あるいは心の動きの流れとして捉える(受け入れられない→納得できない→なんとかしたい→力尽きる→受け入れる)。注意すべき点として、①必ずしも順番に進むわけではない、②行きつ戻りつする、③すべての人が受容に至るわけではない、④受容を目標として押しつけてはならない、がある。段階に当てはめて「まだ受容できていない」と評価することは、この理論の使い方として適切でない。
理解を深める
終末期の心理と看護を整理する。キューブラー・ロスの5段階=上記のとおり。各段階での関わり=①否認=事実を無理に認めさせない。そばにいる。②怒り=怒りを個人への攻撃と受け取らない。表出を受け止める。③取り引き=内容を否定せず聴く。④抑うつ=励まさない。悲しみに寄り添う。「頑張って」は、この時期にはつらい言葉になる。⑤受容=静かに共にいる。過度な干渉を避ける。他の理論=①フィンクの危機モデル(衝撃、防御的退行、承認、適応)、②コーンの障害受容の過程、③ボウルビィとウォーデンの悲嘆の過程。予期悲嘆=死が訪れる前から、家族と本人が経験する悲しみ。これを支えることが、その後の悲嘆の経過にも影響する。家族への支援=①病状と見通しを伝える、②できることを示す(そばにいる、手を握る、口を潤す、話しかける)、③家族自身の休息、④きょうだいと子どもへの配慮、⑤看取りの場面での関わり、⑥死別後の支援(グリーフケア)。人生の最終段階における医療とケア=①本人の意思を繰り返し確認する(アドバンス・ケア・プランニング)、②意思を示せなくなったときに備え、代弁者を決めておく、③医療とケアの内容を、本人、家族、そして多職種で話し合って決める、④一度決めたことも変えられると伝える。看護師の姿勢=答えを与えるのではなく、その人の傍らにいること。自分自身が死をどう受け止めているかを自覚し、一人で抱えず、チームで支え合うことも必要になる。
間違えやすい考え方
理論の段階の順序を問う型で、誤肢が他の段階である。5段階の流れで切る。
5分で振り返る
①キューブラー・ロスの5段階=否認と孤立、怒り、取り引き、抑うつ、受容。②否認=事実を受け入れられない。怒り=「なぜ自分が」。取り引き=「もう少し生きられたら何でもする」。抑うつ=失うものの大きさを実感し深い悲しみに沈む。受容=死を静かに受け入れる。③必ずしも順番に進まず、行きつ戻りつする。すべての人が受容に至るわけではない。④受容を目標として押しつけない。段階に当てはめて評価しない。⑤抑うつの時期に「頑張って」と励まさない。悲しみに寄り添う。⑥予期悲嘆=死が訪れる前から家族と本人が経験する悲しみ。⑦アドバンス・ケア・プランニング=本人の意思を繰り返し確認し、代弁者を決め、多職種で話し合う。一度決めたことも変えられる。
1分チェック
- キューブラー・ロスの第5段階は。→ 受容(否認→怒り→取り引き→抑うつ→受容)。
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