喀血の特徴はどれか。
公式正答:2
解説
喀血の特徴を問う。泡沫状であることである。
この問題で問われていること
喀血と吐血を、性状で区別できるか。
しくみから理解する
喀血は、気道と肺からの出血が、咳とともに口から出るものになる。気道には空気があるため、血液に空気が混じって泡沫状(泡を含む)になる。加えて、①鮮紅色である(酸素に触れているため)、②アルカリ性である、③咳とともに出る、④痰が混じる、⑤食物残渣は含まない、という特徴を持つ。原因は、肺結核、気管支拡張症、肺がん、肺炎、肺塞栓症、そして気管支の血管の破綻になる。
選択肢ごとの確認
酸性であるのは吐血になる。胃液(塩酸)と混じるためになる。喀血はアルカリ性になる。
食物残渣を含むのは吐血になる。胃の内容物とともに出るためになる。
コーヒー残渣様であるのも吐血の特徴になる。血液が胃酸により変性し、ヘマチンとなって黒褐色になる。出血から時間が経っている場合に特徴的で、出血が急速で大量の場合は鮮紅色のこともある。
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混同しやすいポイント
喀血と吐血の鑑別を表で覚える。①出所=喀血は気道と肺、吐血は消化管(上部)。②出方=喀血は咳とともに、吐血は嘔吐とともに。③色=喀血は鮮紅色、吐血は暗赤色からコーヒー残渣様。④性状=喀血は泡沫状、吐血は泡がない。⑤混じるもの=喀血は痰、吐血は食物残渣。⑥反応=喀血はアルカリ性、吐血は酸性。⑦その後の便=喀血では変化しない、吐血ではタール便が出る。⑧前駆症状=喀血では咽頭の違和感と咳、吐血では悪心と心窩部痛。誤肢は、いずれも吐血の特徴になる。
理解を深める
喀血と吐血への対応を整理する。喀血=①窒息の危険が最も大きい(出血量そのものより、気道の閉塞が生命に関わる)、②体位=出血している側を下にした側臥位(健側の肺へ血液が流れ込むのを防ぐ)。出血側が不明な場合は、頭部をやや低くした側臥位、③安静と、会話を控える、④酸素投与、⑤静脈路の確保、⑥吸引の準備、⑦出血量の把握(喀出した血液を捨てず、量と性状を確認する)、⑧バイタルサインと酸素飽和度、⑨止血の処置(気管支鏡による処置、気管支動脈塞栓術、外科的切除)、⑩不安への対応(血を吐くことは強い恐怖を伴う。そばを離れない)。大量喀血=24時間に600mL以上、あるいは1回に100mL以上とされ、緊急の対応を要する。吐血=①原因は、食道静脈瘤、胃・十二指腸潰瘍、マロリー・ワイス症候群、胃がん、急性胃粘膜病変、②体位=仰臥位で顔を横に向ける(誤嚥の防止)、③絶飲食、④静脈路の確保と輸液、輸血、⑤内視鏡による止血、⑥薬物(酸分泌抑制薬、血管作動薬)、⑦バイタルサインと出血の徴候(頻脈、血圧低下、冷汗、意識の低下)、⑧尿量、⑨便の観察(タール便)、⑩ショックへの備え。共通する看護=①誤嚥と窒息の防止、②循環動態の把握、③出血量の推定、④保温、⑤口腔内の清潔(血液のにおいと味は不快で、悪心を誘う)、⑥安心できる関わり、⑦家族への説明。血液を目にすることは、本人にとっても家族にとっても強い衝撃になるため、落ち着いた対応が求められる。
間違えやすい考え方
性状の鑑別を問う型で、誤肢がすべて吐血の特徴である。空気が混じるかどうかで切る。
5分で振り返る
①喀血は気道と肺からの出血で、空気が混じるため泡沫状になる。②鮮紅色、アルカリ性、咳とともに出る、痰が混じる、食物残渣は含まない。③吐血は消化管からの出血で、酸性、暗赤色からコーヒー残渣様、泡がない、食物残渣を含む、嘔吐とともに出る。④喀血の原因=肺結核、気管支拡張症、肺がん、肺炎、肺塞栓症。⑤喀血で最も危険なのは窒息。体位は出血側を下にした側臥位にして、健側への流入を防ぐ。⑥大量喀血=24時間に600mL以上、または1回に100mL以上。⑦吐血では仰臥位で顔を横に向け、誤嚥を防ぐ。⑧吐血ではタール便が出る。喀血でも、喀出されずに嚥下された血液が消化管を通れば黒色便となりうるため、便の性状だけで出血源を決めない。
1分チェック
- 喀血は。→ 鮮紅色で泡沫状、アルカリ性、咳とともに出る。
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