足浴に使用する湯の温度で最も適切なのはどれか。
公式正答:3
解説
足浴に使用する湯の温度で最も適切なものを問う。38〜40℃である。
この問題で問われていること
清潔の援助における湯温の目安を覚えているか。
しくみから理解する
足浴の湯温は38〜40℃を目安にする。この温度は、①体温よりやや高く、心地よく感じられる、②末梢の血管が拡張して血流が増え、温まる、③副交感神経が優位になり、リラックスと入眠を促す、④皮膚を傷めない、という利点を持つ。実施の際は、必ず温度計で測り、加えて看護師の前腕の内側で確認し、患者にも「熱くないですか」と尋ねてから足を入れる。とくに、糖尿病による末梢神経障害、脊髄損傷、そして高齢者では、熱さを感じにくく熱傷の危険が高いため、より慎重に確認する。
選択肢ごとの確認
26〜28℃は低すぎる。体温より大幅に低く、温まらないばかりか、身体を冷やして不快になる。
32〜34℃も低い。体温より低く、湯としては温まらない。なお、この程度の温度は、清拭の際に皮膚に触れる時点での温度としては低すぎ、清拭では50〜55℃の湯でタオルを絞り、皮膚に当たる時点で40〜45℃程度になるようにする。
44〜46℃は高すぎる。熱傷の危険があり、加えて交感神経が優位になって、かえって緊張と血圧の上昇を招く。
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混同しやすいポイント
清潔の援助の温度を、場面ごとに覚える。①足浴・手浴=38〜40℃、②入浴=38〜41℃程度(高齢者と心疾患のある人では40℃前後まで)、③清拭=タオルを絞る湯は50〜55℃、皮膚に当たる時点で40〜45℃、④陰部洗浄=38〜39℃程度、⑤洗髪=38〜41℃程度。いずれも「体温より少し高く、熱すぎない」という範囲になる。誤肢は、低すぎるものと高すぎるものが並んでおり、体温との関係で判断できる。
理解を深める
足浴を整理する。目的=①清潔の保持、②血行の促進、③安楽と苦痛の緩和、④入眠の促進、⑤爽快感と気分の転換、⑥足の観察の機会(皮膚の状態、爪、傷、水虫、浮腫、末梢の循環)、⑦コミュニケーションの機会。適応=入浴が困難な人、臥床している人、不眠のある人、冷えのある人、足が汚れている人。禁忌と注意=①足に創傷、感染、そして重度の循環障害がある場合は、医師と相談する、②発熱時と全身状態が不安定なときは避ける、③食後すぐは避ける、④糖尿病では、熱傷と創傷の危険が高いため、温度と皮膚の観察をとくに慎重に行う。手順=①目的と方法を説明し同意を得る、②環境を整える(室温24℃前後、すきま風を避ける、プライバシー)、③排泄を済ませる、④体位(座位または半座位。臥床のままでも可能)、⑤湯温を測る(38〜40℃)、⑥足を静かに入れ、熱さを確認する、⑦10〜15分程度浸ける、⑧洗う(指の間、踵、爪の周囲)、⑨すすぎ、⑩水分を丁寧に拭き取る(とくに指の間。湿ったままでは白癬と皮膚障害の原因になる)、⑪保湿、⑫観察したことを記録する。効果=足浴により、入眠までの時間が短縮し、深部体温の変化を通じて睡眠の質が改善することが報告されている。加えて、終末期の患者に対して、苦痛の緩和と安らぎをもたらすケアとしても行われる。看護技術としての足浴は、単なる清潔の手段ではなく、その人に触れ、時間を共にする関わりでもある。
間違えやすい考え方
温度を問う型で、誤肢が低すぎるものと高すぎるものである。体温との関係で切る。
5分で振り返る
①足浴の湯温は38〜40℃。体温よりやや高く、末梢の血管が拡張し、副交感神経が優位になる。②必ず温度計で測り、看護師の前腕内側で確認し、患者にも尋ねてから足を入れる。③糖尿病の末梢神経障害、脊髄損傷、高齢者では熱さを感じにくく熱傷の危険が高い。④44〜46℃は熱傷の危険があり、交感神経を優位にして緊張と血圧上昇を招く。⑤清拭では、タオルを絞る湯は50〜55℃、皮膚に当たる時点で40〜45℃になるようにする。⑥足浴の目的=清潔、血行促進、安楽、入眠の促進、足の観察の機会、コミュニケーションの機会。⑦実施後は指の間まで丁寧に拭き取る。湿ったままでは白癬と皮膚障害の原因になる。⑧足浴により入眠までの時間が短縮することが報告されている。
1分チェック
- 足浴の湯温は。→ 38〜40℃(清拭のタオルを絞る湯は50〜55℃)。
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