国際連合〈UN〉で採択された2016 年から2030 年までの開発に関する世界的な取 り組みはどれか。
公式正答:1
解説
国際連合で採択された2016年から2030年までの開発に関する世界的な取り組みを問う。持続可能な開発目標である。
この問題で問われていること
国際的な開発の枠組みを、期間とともに覚えているか。
しくみから理解する
持続可能な開発目標は、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2016年から2030年までの国際目標になる。17の目標と169のターゲットからなり、「誰一人取り残さない」ことを理念に掲げる。先進国と開発途上国のすべてが取り組む点、そして貧困、健康、教育、ジェンダー、水、エネルギー、経済、格差、都市、気候変動、平和といった幅広い領域を含む点が特徴になる。
選択肢ごとの確認
ミレニアム開発目標は、2001年から2015年までの国際目標になる。8つの目標からなり、極度の貧困と飢餓の撲滅、初等教育の完全普及、ジェンダーの平等、乳幼児死亡率の削減、妊産婦の健康の改善、感染症の蔓延の防止、環境の持続可能性、そして開発のためのグローバルなパートナーシップを掲げた。主に開発途上国を対象としていた点が、持続可能な開発目標との違いになる。
プライマリヘルスケアは、1978年のアルマ・アタ宣言で示された考え方になる。「すべての人々に健康を」を目標に、住民の参加、地域の資源の活用、適正な技術、そして他分野との協調を原則とする。目標の枠組みではなく、健康を実現するための考え方と方策になる。
政府開発援助は、先進国の政府が開発途上国へ行う資金と技術の協力になる。日本では、国際協力機構が実施の中心を担う。目標の枠組みではなく、援助の手段になる。
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混同しやすいポイント
枠組みと期間を対応づける。①ミレニアム開発目標=2001〜2015年、8目標、開発途上国が対象、②持続可能な開発目標=2016〜2030年、17目標、すべての国が対象、③プライマリヘルスケア=1978年、アルマ・アタ宣言、考え方、④ヘルスプロモーション=1986年、オタワ憲章、「人々が自らの健康をコントロールし、改善することができるようにするプロセス」。誤肢は、①前の期間の枠組み、②③考え方と手段になる。
理解を深める
国際保健を整理する。持続可能な開発目標の17目標=①貧困、②飢餓、③保健(すべての人に健康と福祉を)、④教育、⑤ジェンダー、⑥水と衛生、⑦エネルギー、⑧働きがいと経済成長、⑨産業と技術革新、⑩不平等、⑪都市、⑫つくる責任つかう責任、⑬気候変動、⑭海、⑮陸、⑯平和と公正、⑰パートナーシップ。目標3(保健)のターゲット=①妊産婦死亡率の削減(出生10万人あたり70未満)、②新生児と5歳未満児の死亡の減少、③三大感染症(後天性免疫不全症候群、結核、マラリア)と、顧みられない熱帯病の終息、④非感染性疾患による若年死亡の3分の1減少と、心の健康、⑤薬物とアルコールの乱用の防止、⑥交通事故死の半減、⑦性と生殖に関する保健サービスへのアクセス、⑧ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成、⑨環境汚染による死亡の減少、⑩たばこの規制、⑪ワクチンと医薬品の研究開発、⑫保健人材の確保。ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ=すべての人が、必要な保健医療サービスを、経済的な困難を伴うことなく受けられる状態。①サービスの範囲、②対象となる人口、③費用の負担、の3つの軸で捉える。日本の国民皆保険は、その先行例として国際的に評価されている。健康の社会的決定要因=所得、教育、雇用、住居、社会的なつながり、そして幼少期の環境が、健康に大きな影響を与える。医療の提供だけでは健康格差は縮まらないという認識が、国際保健の基盤になっている。日本の役割=技術協力、人材育成、保健システムの強化、そして感染症対策への貢献。看護職も、国際協力機構の専門家と青年海外協力隊、そして国際機関と非政府組織を通じて活動している。
間違えやすい考え方
枠組みを問う型で、誤肢が前の枠組み・考え方・手段である。期間と目標の数で切る。
5分で振り返る
①持続可能な開発目標は、2015年に採択され、2016年から2030年までの国際目標。17の目標と169のターゲットからなる。②「誰一人取り残さない」ことを理念とし、先進国と開発途上国のすべてが取り組む。③ミレニアム開発目標は2001〜2015年、8目標で、主に開発途上国が対象だった。④プライマリヘルスケアは1978年のアルマ・アタ宣言。「すべての人々に健康を」を目標とし、住民の参加、地域の資源、適正な技術、他分野との協調を原則とする。⑤ヘルスプロモーションは1986年のオタワ憲章。⑥政府開発援助は援助の手段。⑦目標3は保健。妊産婦死亡率、新生児と5歳未満児の死亡、三大感染症、非感染性疾患、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを含む。⑧健康の社会的決定要因=所得、教育、雇用、住居、社会的なつながり、幼少期の環境。
1分チェック
- 2016〜2030年の国際目標は。→ 持続可能な開発目標(17目標、すべての国が対象)。
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