血液中のビリルビンの由来はどれか。
公式正答:5
解説
血液中のビリルビンの由来を問う。ヘモグロビンである。
この問題で問われていること
赤血球が壊れた後の経路を説明できるか。
しくみから理解する
赤血球は、およそ120日の寿命を終えると、主に脾臓のマクロファージに取り込まれて壊される。その中のヘモグロビンは、①ヘムと②グロビンに分かれる。グロビンはアミノ酸へ分解されて再利用され、ヘムからは鉄が取り出されて再利用される。残った部分がビリベルジンを経てビリルビンになる。したがって、ビリルビンの由来はヘモグロビンになる。
選択肢ごとの確認
核酸は、代謝されて尿酸になる。プリン体の最終産物であり、痛風と関わる。ビリルビンとは別の経路になる。
メラニンは、皮膚、毛髪、そして虹彩の色素で、チロシンから作られる。ビリルビンとは無関係になる。
アルブミンは、肝臓で合成される血漿タンパクになる。膠質浸透圧の維持と、物質の運搬を担う。間接ビリルビンはアルブミンと結合して運ばれるが、ビリルビンがアルブミンから作られるのではない。
グリコゲンは、グルコースが連なった貯蔵形の多糖になる。肝臓と骨格筋に蓄えられ、必要に応じて分解されてグルコースになる。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
由来の物質を、それぞれの最終産物と対にして覚える。①ヘモグロビン→ビリルビン、②核酸(プリン体)→尿酸、③タンパク質(アミノ酸)→アンモニア→尿素、④チロシン→メラニン、カテコールアミン、甲状腺ホルモン、⑤グルコース→グリコゲン(貯蔵)。誤肢のうち、アルブミンは「ビリルビンと結合する」という関係があるため紛らわしいが、運搬役であって原料ではない。
理解を深める
ビリルビンの代謝を整理する。経路=①赤血球の破壊(脾臓のマクロファージ)→②ヘモグロビンがヘムとグロビンに分かれる→③ヘムからビリベルジンを経てビリルビンができる(間接ビリルビン、非抱合型。脂溶性で水に溶けず、アルブミンと結合して肝へ運ばれる)→④肝細胞でグルクロン酸抱合を受け、直接ビリルビン(抱合型、水溶性)になる→⑤胆汁として胆管を通り、十二指腸へ排泄される→⑥腸内細菌によりウロビリノゲンになる→⑦大部分は便中へ排泄され、ステルコビリンとなって便を黄褐色にする→⑧一部は再吸収され(腸肝循環)、一部は尿中へ排泄されてウロビリンとなり、尿を黄色にする。黄疸の分類=①溶血性(間接ビリルビンが増える。溶血性貧血、大量の輸血、血腫の吸収。便は正常か濃く、尿中ビリルビンは陰性)、②肝細胞性(両方が増える。肝炎、肝硬変)、③閉塞性(直接ビリルビンが増える。胆石、胆管がん、膵頭部がん、胆道閉鎖症。便が灰白色になり、尿が濃くなり、尿中ビリルビンが陽性、そして掻痒を伴う)。黄疸の観察=①眼球結膜(最も早く現れる。血清ビリルビンが2〜3mg/dLで確認できる)、②皮膚、③粘膜、④尿の色、⑤便の色、⑥掻痒の有無。看護=①皮膚の掻痒への対応(保湿、爪を短く、冷罨法、掻破の防止、ぬるめの湯、刺激の少ない石けん)、②出血傾向(胆汁が出ないとビタミンKの吸収が低下し、凝固因子が作られない)、③脂肪の消化吸収の障害、④原因疾患の治療への支援、⑤外見の変化(黄染)への心理的な配慮。
間違えやすい考え方
由来を問う型で、誤肢が別の経路の物質と運搬役である。赤血球が壊れた後の経路で切る。
5分で振り返る
①赤血球は約120日の寿命の後、主に脾臓のマクロファージに壊される。②ヘモグロビンはヘムとグロビンに分かれ、グロビンはアミノ酸へ、ヘムからは鉄が取り出されて再利用される。残りがビリベルジンを経てビリルビンになる。③間接ビリルビン(脂溶性)はアルブミンと結合して肝へ運ばれ、グルクロン酸抱合を受けて直接ビリルビン(水溶性)になる。④胆汁として腸へ出て、腸内細菌によりウロビリノゲンとなり、便を黄褐色にする(ステルコビリン)。⑤核酸→尿酸、タンパク質→アンモニア→尿素、チロシン→メラニン。⑥アルブミンはビリルビンの運搬役であり、原料ではない。⑦黄疸の分類=溶血性(間接優位)、肝細胞性(両方)、閉塞性(直接優位。灰白色便、濃い尿、掻痒)。⑧黄疸は眼球結膜に最も早く現れる(2〜3mg/dL)。
1分チェック
- ビリルビンの由来は。→ ヘモグロビン(赤血球の破壊による)。
この問題に対応する教材の確認中です。