平成28 年(2016 年)の人口1人当たりの国民医療費で最も近いのはどれか。
公式正答:3
解説
平成28年(2016年)の人口1人当たりの国民医療費で最も近い値を問う。33万円である。
この問題で問われていること
医療費の規模を、総額と1人当たりで押さえているか。
しくみから理解する
2016年の国民医療費は総額でおよそ42.1兆円、人口1人当たりではおよそ33.2万円になる。したがって、33万円が最も近い。国民医療費は増加を続けており、その背景には、①高齢化、②医療技術の高度化、③慢性疾患の増加がある。なお、国民医療費には、①正常な妊娠と分娩、②健康診断と予防接種、③人間ドック、④美容整形、⑤先進医療の保険外の部分、⑥入院時の差額ベッド代、そして⑦市販薬の購入費は含まれない。
選択肢ごとの確認
13万円は少なすぎる。1980年代の水準に近い。
23万円も少ない。1990年代の水準に近い。
43万円は多すぎる。
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混同しやすいポイント
医療費の数値を、節目で覚える。①総額=40兆円台(近年は45兆円前後)、②1人当たり=30万円台(近年は35万円前後)、③65歳以上の1人当たり=70万円台(65歳未満のおよそ4倍)、④国内総生産に対する比率=8%前後、⑤財源=保険料がおよそ5割、公費がおよそ4割、患者負担がおよそ1割強。誤肢は、いずれも過去の水準または過大な値になる。年次で変わるため、桁と、おおよその水準を押さえる。
理解を深める
国民医療費を整理する。定義=当該年度内の医療機関等における傷病の治療に要する費用を推計したもの。含まれないもの=上記のとおり。制度区分別=①公費負担医療給付分(生活保護の医療扶助、指定難病、自立支援医療など)、②医療保険等給付分、③後期高齢者医療給付分、④患者等負担分。財源別=公費(国と地方)、保険料(事業主と被保険者)、その他(患者負担)。診療種類別=①医科診療医療費(入院と入院外)が最も大きく、次いで②薬局調剤医療費、③歯科診療医療費、④入院時食事・生活医療費、⑤療養費等、⑥訪問看護医療費。年齢階級別=65歳以上が全体のおよそ6割を占める。傷病分類別=循環器系の疾患が最も多く、次いで新生物、筋骨格系および結合組織の疾患、損傷・中毒、そして呼吸器系の疾患になる(入院と入院外で順位は異なる)。増加の要因=①人口の高齢化、②医療技術の高度化(高額な医薬品と医療機器)、③慢性疾患の増加、④受診の機会の増加。抑制の取り組み=①診療報酬の改定、②後発医薬品の使用の促進、③重複受診と重複投薬の是正、④在宅医療への移行、⑤予防と健康づくり(特定健康診査と特定保健指導、健康日本21)、⑥地域医療構想による病床の機能の分化と連携、⑦かかりつけ医の推進と、紹介状なしの大病院受診時の定額負担。看護に関わる意味=①限られた資源で、必要な医療を届ける工夫が求められる、②在院日数の短縮に伴い、退院支援と在宅療養の支援が重要になる、③予防と重症化の防止が、費用の面からも意義を持つ、④患者の経済的な負担への配慮(高額療養費、限度額適用認定証、そして負担が受診と服薬の中断につながっていないかの確認)。
間違えやすい考え方
統計の値を問う型で、誤肢が過去の水準と過大な値である。桁とおおよその水準で切る。
5分で振り返る
①2016年の国民医療費は総額およそ42.1兆円、1人当たりおよそ33.2万円。②近年は総額45兆円前後、1人当たり35万円前後。③65歳以上の1人当たりは70万円台で、65歳未満のおよそ4倍。④65歳以上が全体のおよそ6割を占める。⑤含まれないもの=正常な妊娠と分娩、健康診断、予防接種、人間ドック、美容整形、差額ベッド代、市販薬。⑥財源=保険料がおよそ5割、公費がおよそ4割、患者負担がおよそ1割強。⑦傷病分類別では循環器系の疾患が最も多い。⑧増加の要因=高齢化、医療技術の高度化、慢性疾患の増加。⑨抑制の取り組み=診療報酬の改定、後発医薬品の促進、在宅医療への移行、予防と健康づくり、地域医療構想。
1分チェック
- 1人当たりの国民医療費は。→ 30万円台(総額は40兆円台)。
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