患者の権利について適切なのはどれか。
公式正答:3
解説
患者の権利について適切なものを問う。患者はセカンドオピニオンを受けることができる、である。
この問題で問われていること
権利として保障されるものと、そうでないものを区別できるか。
しくみから理解する
セカンドオピニオンは、診断と治療の方針について、主治医以外の医師の意見を聞くことになる。これは患者の権利として広く認められており、①納得して治療を選ぶために必要である、②主治医との関係を損なうものではない、③求めることで不利益を受けてはならない、とされる。主治医は、求めに応じて、診療情報を提供する。近年は、多くの医療機関がセカンドオピニオン外来を設けている。
選択肢ごとの確認
患者が入院中に無断で外泊できるわけではない。入院中は、①状態の管理、②検査と治療の予定、③安全、④緊急時の対応、という理由から、外出と外泊には医師の許可を要する。無断での外出は、状態の悪化を見逃す危険があり、また医療機関の管理責任にも関わる。ただし、これは自由の制限であり、必要な範囲にとどめ、理由を説明する必要がある。
患者が治療後に治療費の金額を決定できるわけではない。医療費は、診療報酬にもとづいて算定される。ただし、①費用について説明を受ける権利、②明細書の交付を受ける権利、③高額療養費などの制度を利用する権利は保障されている。
患者が自分と同じ疾患の患者の連絡先を入手できるわけではない。他の患者の情報は個人情報であり、本人の同意なく提供することはできない。同じ疾患の人とのつながりを求める場合は、患者会と支援団体を紹介する、あるいは本人の同意を得たうえで橋渡しをするという方法をとる。
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混同しやすいポイント
誤肢は、①安全と管理のための制限、②制度上の制約、③他者の個人情報という、それぞれ異なる理由から認められないものになる。患者の権利を、①知る権利、②自己決定の権利、③プライバシーが守られる権利、④最善の医療を受ける権利、⑤尊厳を保つ権利、として整理する。制限が加わる場合も、①必要最小限にとどめる、②理由を説明する、③代わりの方法を示す、という配慮が求められる。
理解を深める
患者の権利を整理する。主な内容=①良質な医療を受ける権利、②平等に医療を受ける権利、③知る権利(診断、治療、見通し、費用、そして自分の診療記録の開示)、④自己決定の権利(説明を受けたうえで、選び、断ることができる。セカンドオピニオンを求めることも含む)、⑤プライバシーと個人情報が守られる権利、⑥尊厳を保つ権利、⑦苦情を申し立てる権利、⑧研究への参加を選ぶ権利。関連する概念=①インフォームド・コンセント(説明と同意)、②インフォームド・アセント(子どもへの説明と、その子なりの納得)、③アドボカシー(権利の擁護。看護師が、患者の代弁者となり、権利が守られるよう働きかける役割)、④意思決定の支援。診療情報の提供=①診療記録の開示(本人の求めに応じて開示する。開示により、本人または第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合などは例外になる)、②診療情報提供書(他の医療機関への紹介)、③明細書の発行。個人情報の保護=①利用目的の特定と通知、②本人の同意のない第三者への提供の禁止、③安全管理措置、④開示、訂正、利用停止の請求への対応。日常の場面での注意=①病室の入口の名前の掲示(本人の意向を確認する)、②電話での問い合わせへの対応(本人の同意なく在院を答えない)、③面会者への対応、④カンファレンスと申し送りの場所(廊下とエレベーターで患者の話をしない)、⑤記録の取り扱い(画面を放置しない、持ち出さない)、⑥研修生と学生への情報の提供の範囲、⑦写真と動画。看護師の役割=患者が自分の権利を行使できるよう支えること。①情報が届いているか確認する、②聞けなかったことを尋ねられるようにする、③断ってもよいことを伝える、④意向を医療チームへ伝える、⑤不利益が生じないよう働きかける。
間違えやすい考え方
権利の範囲を問う型で、誤肢が管理・制度・他者の情報により認められないものである。権利として保障されるかで切る。
5分で振り返る
①セカンドオピニオンは、主治医以外の医師の意見を聞くこと。患者の権利として認められ、求めることで不利益を受けてはならない。主治医は診療情報を提供する。②入院中の外出と外泊には、状態の管理、検査と治療の予定、安全、緊急時の対応という理由から医師の許可を要する。③医療費は診療報酬にもとづいて算定される。ただし、説明を受ける権利、明細書の交付を受ける権利、高額療養費を利用する権利は保障される。④他の患者の連絡先は個人情報であり、本人の同意なく提供できない。患者会を紹介する。⑤患者の権利=良質な医療、平等、知る権利、自己決定、プライバシー、尊厳、苦情の申立て、研究への参加の選択。⑥アドボカシー=看護師が患者の代弁者となり権利を守る役割。⑦廊下とエレベーターで患者の話をしない。
1分チェック
- 患者の権利として認められるのは。→ セカンドオピニオンを受けること。
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