四肢のうち麻痺している部位を斜線で図に示す。 片麻痺はどれか。
公式正答:3
解説
四肢のうち麻痺している部位を斜線で示した図から、片麻痺を選ぶ。公式正答は③である。
この問題で問われていること
麻痺の分布による名称を区別できるか。
しくみから理解する
片麻痺は、身体の左右いずれか一方の、上肢と下肢が麻痺するものになる。したがって、図では、右または左の上下肢に斜線が引かれたものが該当する。原因は、大脳の一側の障害(脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、頭部外傷)が最も多い。運動の指令を伝える経路(錐体路)は延髄で交叉するため、障害された側と反対側に麻痺が現れる。他の分布との違い=①四肢麻痺(両上肢と両下肢)は、頸髄の損傷、そして両側の大脳と脳幹の障害で生じる、②対麻痺(両下肢)は、胸髄以下の脊髄の損傷で生じる、③単麻痺(一肢のみ)は、末梢神経の障害と、大脳の限局した病変で生じる。
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混同しやすいポイント
麻痺の分布による名称を整理する。①片麻痺=一側の上下肢。大脳の一側の障害。②対麻痺=両下肢。胸髄以下の脊髄の損傷。③四肢麻痺=両上下肢。頸髄の損傷、両側の大脳と脳幹の障害。④単麻痺=一肢のみ。末梢神経の障害、限局した大脳の病変。⑤交代性片麻痺=顔面は病変と同側、四肢は反対側。脳幹の障害。分布を見れば、障害の部位が推定できる。
理解を深める
麻痺を整理する。程度による分類=①完全麻痺(全く動かせない)、②不全麻痺(一部動かせる)。性質による分類=①痙性麻痺(上位運動ニューロンの障害。筋緊張の亢進、腱反射の亢進、病的反射の出現、クローヌス。脳血管疾患、脊髄損傷の慢性期)、②弛緩性麻痺(下位運動ニューロンの障害。筋緊張の低下、腱反射の低下または消失、筋萎縮。末梢神経の障害、脊髄前角の障害、そして脊髄損傷の急性期=脊髄ショック)。評価=①徒手筋力テスト(0=収縮なし、1=わずかな収縮、2=重力を除けば動く、3=重力に抗して動く、4=抵抗に抗して動く、5=正常)、②バレー徴候(上肢=手掌を上にして両上肢を前方へ挙げ、閉眼して保持させる。麻痺側は回内しながら下降する。下肢=腹臥位で膝を屈曲して保持させる。麻痺側は下降する)、③深部腱反射、④病的反射(バビンスキー、チャドック)。看護=①良肢位の保持(拘縮の予防。肩関節は外転、肘は軽度屈曲、手関節は軽度背屈、手指は軽度屈曲、股関節は中間位で外旋を防ぎ、膝は軽度屈曲、足関節は背屈0度=尖足の予防)、②関節可動域訓練(他動から自動介助、自動へ)、③褥瘡の予防、④深部静脈血栓症の予防、⑤患側の保護(感覚の障害があれば、熱傷と外傷に気づかない。肩関節の亜脱臼を防ぐため引っ張らない)、⑥日常生活の援助(脱健着患、健側への移乗、健側に物を置く)、⑦半側空間無視への対応、⑧早期のリハビリテーション、⑨心理的な支援(障害の受容の過程)。
間違えやすい考え方
図の分布を問う型で、選択肢そのものが図になる。障害の部位と分布の対応で切る。
5分で振り返る
①片麻痺=身体の左右いずれか一方の上肢と下肢の麻痺。大脳の一側の障害による。②錐体路は延髄で交叉するため、障害された側と反対側に麻痺が現れる。③対麻痺=両下肢。胸髄以下の脊髄損傷。④四肢麻痺=両上下肢。頸髄の損傷、両側の大脳と脳幹の障害。⑤単麻痺=一肢のみ。末梢神経の障害。⑥痙性麻痺(上位運動ニューロン)=筋緊張と腱反射の亢進、病的反射。弛緩性麻痺(下位運動ニューロン)=筋緊張と腱反射の低下、筋萎縮。⑦徒手筋力テストは0〜5の6段階。3が重力に抗して動く。⑧良肢位=足関節は背屈0度(尖足の予防)、股関節は外旋を防ぐ。⑨患側は感覚の障害により熱傷と外傷に気づかない。肩の亜脱臼を防ぐため引っ張らない。
1分チェック
- 片麻痺は。→ 一側の上下肢の麻痺(大脳の一側の障害)。
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