雇用保険法について正しいのはどれか。
公式正答:1
解説
雇用保険法について正しいものを問う。育児休業給付があるである。
この問題で問われていること
雇用保険の給付と仕組みを押さえているか。
しくみから理解する
雇用保険の給付には、①求職者給付(失業した場合の基本手当など)、②就職促進給付(再就職手当など)、③教育訓練給付(厚生労働大臣が指定する講座を受けた場合の費用の一部)、④雇用継続給付(高年齢雇用継続給付、介護休業給付)、そして⑤育児休業給付がある。育児休業給付は、育児休業を取得した被保険者に対し、休業開始時賃金日額の67%(181日目以降は50%)が支給されるものになる。
選択肢ごとの確認
雇用保険は任意加入ではなく、原則として強制加入になる。労働者を1人でも雇用する事業は、適用事業となる。労働者側も、①1週間の所定労働時間が20時間以上、②31日以上の雇用の見込み、という要件を満たせば、パートタイムとアルバイトを含めて被保険者になる。
保険者は市町村ではなく、政府(国)になる。実際の窓口は、公共職業安定所になる。
保険料は全額を労働者が負担するのではない。事業主と労働者が分担して負担する(負担の割合は事業の種類により異なり、事業主の負担のほうが大きい)。なお、労働者災害補償保険は全額を事業主が負担する点で異なる。
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混同しやすいポイント
労働保険を、雇用保険と労働者災害補償保険で対比する。①雇用保険=失業、雇用の継続、教育訓練、育児休業と介護休業への給付。保険者は政府。保険料は労使で分担。②労働者災害補償保険=業務上と通勤による災害への補償。保険者は政府。保険料は全額事業主が負担。誤肢は、②加入の性質、③保険者、④保険料の負担を、それぞれ誤っている。
理解を深める
社会保険を整理する。5つの制度=①医療保険(病気とけが)、②年金保険(老齢、障害、死亡)、③介護保険(要介護状態)、④雇用保険(失業と雇用の継続)、⑤労働者災害補償保険(業務上と通勤による災害)。このうち、④と⑤を合わせて労働保険という。雇用保険の給付=①求職者給付=基本手当(いわゆる失業給付)。受給には、ア)離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算12か月以上あること(倒産と解雇などの場合は、1年間に6か月以上)、イ)働く意思と能力があり、求職活動をしていること、が必要になる。所定給付日数は、年齢、被保険者期間、そして離職の理由により90〜360日になる。②就職促進給付=早期に再就職した場合の再就職手当など。③教育訓練給付=指定講座の受講費用の一部(一般、特定一般、専門実践の3種類)。看護師の資格取得を目指す課程も対象になることがある。④雇用継続給付=ア)高年齢雇用継続給付(60歳以降に賃金が低下した場合)、イ)介護休業給付(対象家族を介護するための休業。通算93日、3回まで分割可能。休業開始時賃金日額の67%)。⑤育児休業給付=ア)育児休業給付金(原則1歳まで。67%、181日目以降は50%)、イ)出生時育児休業給付金(産後パパ育休)、ウ)出生後の一定期間に父母がともに取得する場合の給付率を引き上げる仕組み。看護に関わる点=①患者と家族が、療養と介護のために仕事を離れる場面で、これらの制度が支えになる、②制度を知らせること自体が支援になる、③医療ソーシャルワーカーへつなぐ、④看護職自身も、育児休業と介護休業の当事者になる。傷病手当金(医療保険)と、雇用保険の基本手当は、同時には受けられない(傷病手当金は「働けない」ことが要件、基本手当は「働ける」ことが要件になるため)。この違いは、実際の相談の場面で問題になる。
間違えやすい考え方
制度の正誤を問う型で、誤肢が加入・保険者・保険料の負担を誤る。労働保険の2つを対比して切る。
5分で振り返る
①雇用保険の給付=求職者給付(基本手当)、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付(高年齢雇用継続、介護休業)、育児休業給付。②育児休業給付は、休業開始時賃金日額の67%(181日目以降は50%)。③雇用保険は強制加入。1週間の所定労働時間20時間以上、31日以上の雇用の見込みで被保険者になる。④保険者は政府(国)。窓口は公共職業安定所。市町村ではない。⑤保険料は事業主と労働者が分担する。労働者災害補償保険は全額を事業主が負担する。⑥社会保険の5つ=医療、年金、介護、雇用、労働者災害補償。雇用と労災を合わせて労働保険という。⑦介護休業給付は通算93日、3回まで分割可能。⑧傷病手当金と基本手当は同時に受けられない(「働けない」と「働ける」で要件が逆になる)。
1分チェック
- 雇用保険には。→ 育児休業給付がある(強制加入、保険者は政府、保険料は労使で分担)。
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