後期高齢者医療制度が定められているのはどれか。
公式正答:3
解説
後期高齢者医療制度が定められている法律を問う。高齢者の医療の確保に関する法律である。
この問題で問われていること
制度と根拠法の対応を覚えているか。
しくみから理解する
後期高齢者医療制度は、高齢者の医療の確保に関する法律にもとづく。①対象=75歳以上の者、および65歳以上75歳未満で一定の障害の状態にあり、広域連合の認定を受けた者、②運営=都道府県ごとに、すべての市町村が加入する後期高齢者医療広域連合、③保険料=被保険者一人ひとりが負担する(原則として年金からの天引き)、④自己負担=原則1割(一定以上の所得で2割、現役並みの所得で3割)、⑤財源=公費約5割、現役世代からの支援金約4割、保険料約1割。加えて、この法律は、特定健康診査と特定保健指導についても定めている。
選択肢ごとの確認
介護保険法は、介護保険制度を定める。要介護認定、居宅サービスと施設サービス、地域包括支援センターなどが規定される。
老人福祉法は、高齢者の福祉に関する原理と、老人福祉施設、そしてやむを得ない事由による措置を定める。かつては老人医療費支給制度(老人医療費の無料化)を定めていたが、その後、老人保健法(現在の高齢者の医療の確保に関する法律)へ移された経緯がある。
医療介護総合確保推進法は、地域における医療と介護を総合的に確保するため、複数の法律を一括して改正したものになる。地域医療構想、地域包括ケアシステムの構築、そして介護保険の見直しなどが含まれる。後期高齢者医療制度そのものを定める法律ではない。
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混同しやすいポイント
高齢者に関わる法律を、対応表で整理する。①高齢者の医療の確保に関する法律=後期高齢者医療制度、特定健康診査と特定保健指導、②介護保険法=介護保険制度、地域包括支援センター、③老人福祉法=老人福祉施設、やむを得ない事由による措置、④高齢者虐待防止法=虐待への対応、⑤高年齢者等の雇用の安定等に関する法律=雇用の確保、シルバー人材センター、⑥バリアフリー法=移動と施設の整備。誤肢は、いずれも高齢者に関わるが、この制度を定めるものではない。
理解を深める
医療保険制度を整理する。日本の医療保険=国民皆保険。すべての人が、いずれかの公的医療保険に加入する。種類=①被用者保険=ア)全国健康保険協会管掌健康保険(主に中小企業)、イ)組合管掌健康保険(大企業)、ウ)共済組合(公務員、私学教職員)、エ)船員保険、②国民健康保険=ア)都道府県と市町村が運営するもの(自営業、無職、被用者保険の適用を受けない被用者)、イ)国民健康保険組合(医師、歯科医師、建設業などの同業者)、③後期高齢者医療制度=75歳以上。自己負担=①義務教育就学前=2割、②義務教育就学後から70歳未満=3割、③70歳から74歳=2割(現役並みの所得は3割)、④75歳以上=1割(一定以上の所得は2割、現役並みの所得は3割)。加えて、自治体による子どもの医療費助成がある。給付=①療養の給付、②入院時食事療養費、③高額療養費(自己負担の限度額を超えた分が払い戻される。限度額適用認定証を事前に得れば、窓口での支払いを限度額までにできる。世帯合算と多数回該当の仕組みもある)、④傷病手当金(被用者保険。国民健康保険には原則ない)、⑤出産育児一時金、⑥出産手当金(被用者保険)、⑦埋葬料、⑧移送費、⑨訪問看護療養費、⑩高額介護合算療養費。看護に関わる点=①患者の加入する保険により、給付の内容が異なる(とくに傷病手当金の有無は、療養中の生活に直結する)、②高額療養費と限度額適用認定証は、経済的な不安を大きく減らすため、知らせることが支援になる、③自己負担の割合は年齢と所得で異なる、④医療ソーシャルワーカーへつなぐ。
間違えやすい考え方
根拠法を問う型で、誤肢が高齢者に関わる別の法律である。制度と法の対応表で切る。
5分で振り返る
①後期高齢者医療制度は、高齢者の医療の確保に関する法律にもとづく。②対象=75歳以上、および65歳以上75歳未満で一定の障害の状態にあり認定を受けた者。③運営=都道府県ごとの後期高齢者医療広域連合(すべての市町村が加入)。④保険料は被保険者一人ひとりが負担し、原則として年金から天引きされる。⑤自己負担は原則1割(一定以上の所得で2割、現役並みで3割)。⑥財源=公費約5割、現役世代からの支援金約4割、保険料約1割。⑦この法律は、特定健康診査と特定保健指導も定める。⑧介護保険法は介護保険制度、老人福祉法は老人福祉施設と措置、医療介護総合確保推進法は地域医療構想と地域包括ケアを定める。⑨自己負担=就学前2割、就学後70歳未満3割、70〜74歳2割、75歳以上1割が原則。
1分チェック
- 後期高齢者医療制度の根拠法は。→ 高齢者の医療の確保に関する法律。
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