平成29 年度(2017 年度)の人口動態統計における、小児の年齢階級別死因のうち 第1位が悪性新生物〈腫瘍〉である年齢階級はどれか。
公式正答:3
解説
平成29年度(2017年度)の人口動態統計における、小児の年齢階級別死因のうち、第1位が悪性新生物である年齢階級を問う。5〜9歳である。
この問題で問われていること
年齢階級ごとの死因の順位を把握しているか。
しくみから理解する
小児の死因は、年齢階級により大きく異なる。①0歳=先天奇形、変形および染色体異常が第1位、次いで周産期に特異的な呼吸障害等。第3位は乳幼児突然死症候群と不慮の事故が拮抗しており年により入れ替わるため、問われている年の確定統計で確認する、②1〜4歳=先天奇形等が第1位(年により不慮の事故と入れ替わる)、③5〜9歳=悪性新生物が第1位、④10〜14歳=悪性新生物または自殺(年により変動する)、⑤15〜19歳=自殺が第1位。したがって、5〜9歳が該当する。
選択肢ごとの確認
0歳では、先天奇形、変形および染色体異常が第1位になる。周産期の医療の進歩により、出生後の早期の死亡は大きく減ったが、先天的な要因によるものが相対的に大きな割合を占めるようになった。
1〜4歳では、先天奇形等が第1位になる(年により不慮の事故と入れ替わる)。この年齢では、不慮の事故(窒息、溺水、交通事故、転落)も上位を占める。
10〜14歳では、悪性新生物と自殺が上位を占め、年により順位が変わる。近年は自殺が第1位になる年もある。
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混同しやすいポイント
年齢階級と死因を、大きな流れで捉える。①乳児期=先天的な要因、②幼児期=先天的な要因と不慮の事故、③学童期=悪性新生物と不慮の事故、④思春期以降=自殺が最も多くなる。この流れは、①出生前後の医療の進歩、②事故の予防の取り組み、③そして思春期以降の心の健康の課題、を反映している。とくに、日本では10代後半から30代にかけて、死因の第1位が自殺であり、これは先進国の中で際立った特徴になる。
理解を深める
小児の健康課題を整理する。不慮の事故=年齢により、起こりやすい事故が変わる。①0歳=窒息(就寝時の窒息、誤嚥、食物)、②1〜4歳=溺水(浴槽)、窒息、交通事故、転落、③5〜9歳=交通事故(歩行中、自転車)、溺水、④10〜14歳=交通事故、溺水。予防=①発達に応じた危険を知る(できるようになったことが、そのまま危険になる。寝返り→転落、つかまり立ち→やけどと誤飲、歩行→道路)、②環境の整備(ベッド柵、階段のゲート、浴槽の水を抜く、誤飲の危険がある物を手の届かない場所へ、チャイルドシート、ヘルメット)、③目を離さない(とくに浴室と水辺)、④保護者への具体的な指導、⑤地域と社会の取り組み(交通環境、製品の安全基準)。小児の自殺=①10代の死因の上位を占める、②背景に、いじめ、学業、家庭の問題、精神疾患、そして孤立がある、③長期休業の前後に増える傾向が知られている、④予防=相談できる場を知らせる、周囲の大人が気づく、そして「死にたい」という訴えを軽く扱わない。小児のがん=①白血病が最も多く、次いで脳腫瘍、リンパ腫、神経芽腫、②成人のがんとは種類が異なり、生活習慣との関連は乏しい、③治療の進歩により、全体の生存率は8割前後まで向上した、④一方で、長期にわたる治療、就学と就労への影響、そして晩期合併症(成長障害、内分泌の異常、二次がん、妊よう性)が課題になる、⑤小児がん拠点病院を中心とした診療体制と、長期フォローアップの仕組みが整備されている。看護=①治療に伴う苦痛の緩和、②発達の保障(遊び、学習、仲間との関わり)、③きょうだいへの配慮、④家族の負担(付き添い、仕事、経済、他の子どもの世話)、⑤病気と治療の説明(年齢に応じて。本人にも伝える)、⑥復学の支援、⑦長期の経過観察。
間違えやすい考え方
統計の順位を問う型で、誤肢が他の年齢階級である。年齢と死因の大きな流れで切る。
5分で振り返る
①小児の死因は年齢階級により異なる。②0歳=先天奇形、変形および染色体異常が第1位。次いで周産期に特異的な呼吸障害等。第3位は乳幼児突然死症候群と不慮の事故が拮抗しており、年により入れ替わる。③1〜4歳=先天奇形等が第1位(年により不慮の事故と入れ替わる)。④5〜9歳=悪性新生物が第1位。⑤10〜14歳=悪性新生物と自殺が上位で、年により順位が変わる。⑥15〜19歳=自殺が第1位。日本では10代後半から30代の死因の第1位が自殺であり、先進国の中で際立つ。⑦不慮の事故は年齢で内容が変わる。0歳は窒息、1〜4歳は溺水(浴槽)、学童期以降は交通事故。⑧小児のがんは白血病が最も多く、生存率は8割前後まで向上した。一方、晩期合併症(成長障害、二次がん、妊よう性)が課題になる。
1分チェック
- 5〜9歳の死因の第1位は。→ 悪性新生物(0歳と1〜4歳は先天奇形等、思春期以降は自殺)。
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