妊婦健康診査を受診する時間を確保するために妊婦が事業主に請求できることを 規定している法律はどれか。
公式正答:4
解説
妊婦健康診査を受診する時間を確保するために、妊婦が事業主に請求できることを規定している法律を問う。男女雇用機会均等法である。
この問題で問われていること
妊娠中の働く女性を守る規定を、法律ごとに区別できるか。
しくみから理解する
男女雇用機会均等法は、雇用の分野における男女の均等な機会と待遇を確保するとともに、女性労働者の就業に関して、妊娠中と出産後の健康の確保を図る措置を定めている。具体的には、①保健指導または健康診査を受けるために必要な時間を確保できるようにすること(事業主の義務)、②医師等から指導を受けた場合に、その指導事項を守ることができるようにするための措置(勤務時間の変更、勤務の軽減、休業など)を講じること、③妊娠、出産等を理由とする不利益な取扱いの禁止(育児休業を理由とする不利益取扱いの禁止は、育児・介護休業法の規定になる)、④ハラスメントの防止措置、になる。
選択肢ごとの確認
母子保健法は、妊婦健康診査そのものを定める(市町村が実施する)。しかし、事業主に対して時間の確保を請求できるという規定は置かれていない。
労働基準法は、①産前6週間(多胎では14週間)・産後8週間の休業、②妊娠中の軽易な業務への転換、③時間外労働、休日労働、深夜業の制限、④危険有害業務の就業制限、⑤育児時間、⑥生理休暇を定める。健康診査を受ける時間の確保は、この法律ではない。
育児・介護休業法は、育児休業、介護休業、子の看護等休暇、所定労働時間の短縮、そして深夜業の制限を定める。妊娠中の健康診査の時間の確保は含まれない。
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混同しやすいポイント
妊娠中と出産後の働く女性を守る規定を、法律ごとに整理する。①労働基準法=産前産後休業、軽易な業務への転換、時間外・休日・深夜業の制限、危険有害業務の就業制限、育児時間、生理休暇、②男女雇用機会均等法=健康診査を受ける時間の確保、指導事項を守るための措置、不利益な取扱いの禁止、ハラスメントの防止、③育児・介護休業法=育児休業、介護休業、子の看護等休暇、所定労働時間の短縮。誤肢は、①健診の実施を定める法律、②③別の場面を定める法律になる。
理解を深める
働く妊婦への支援を整理する。健康診査を受ける時間の確保=回数の目安として、①妊娠23週まで=4週に1回、②24〜35週=2週に1回、③36週以降=1週に1回、が示されており、事業主は、これらの受診に必要な時間を確保しなければならない。母性健康管理指導事項連絡カード=医師等が、妊婦に対して行った指導の内容を、事業主へ伝えるための書式になる。①妊婦本人が医師等に記入を依頼し、②事業主へ提出することで、③事業主は、その内容に応じた措置(勤務時間の短縮、休業、作業の制限、通勤の緩和)を講じる義務を負う。口頭で伝えるより確実であり、本人が言い出しにくい場面でも、根拠をもって措置を求められる。妊娠中の症状と、必要な措置=つわり、切迫流産・早産、妊娠高血圧症候群、貧血、静脈瘤、腰痛、そして頻尿など。通勤の緩和=混雑した交通機関を避けるための時差通勤、勤務時間の短縮。休憩=休憩の回数と時間の増加、横になれる場所の確保。産前産後休業=①産前6週間(多胎14週間)=本人の請求による、②産後8週間=本人の請求の有無にかかわらず就業させてはならない(ただし、産後6週間を経過し、本人が請求し、医師が支障ないと認めた業務には就ける)。この「産後6週間は絶対的」という点が重要になる。出産手当金=被用者保険から、産前産後休業の期間に、標準報酬日額のおよそ3分の2が支給される。看護=①制度を知らせる(知らなければ使えない)、②連絡カードの活用を勧める、③本人が職場へ伝えることの難しさに配慮する、④仕事と妊娠の両立の悩みを聴く、⑤無理をしていないか確認する。
間違えやすい考え方
根拠法を問う型で、誤肢が健診の実施と別の場面を定める法律である。法と規定の対応表で切る。
5分で振り返る
①男女雇用機会均等法は、保健指導または健康診査を受けるために必要な時間の確保、指導事項を守るための措置、不利益な取扱いの禁止、ハラスメントの防止を定める。②母子保健法は、妊婦健康診査そのもの(市町村が実施)を定める。③労働基準法は、産前産後休業、軽易な業務への転換、時間外・休日・深夜業の制限、育児時間、生理休暇を定める。④育児・介護休業法は、育児休業、介護休業、子の看護等休暇、所定労働時間の短縮を定める。⑤妊婦健康診査の回数の目安=23週まで4週に1回、24〜35週は2週に1回、36週以降は1週に1回。⑥母性健康管理指導事項連絡カードにより、医師等の指導を事業主へ伝え、措置を求められる。⑦産後8週間は、請求の有無にかかわらず就業させてはならない(産後6週間を経過し、本人の請求と医師の承認があれば就業できる)。
1分チェック
- 健康診査を受ける時間の確保は。→ 男女雇用機会均等法。
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