正常な性周期である健常女性の10 週間の基礎体温を図に示す。 直近の排卵日はどれか。
公式正答:4
解説
基礎体温は低温相と高温相の二相性を示す。排卵はその境目、低温相から高温相へ移る直前に起こる。
この問題で問われていること
基礎体温のグラフを読み、二相性のどこが排卵にあたるかを特定できるか。「直近の」という条件を読めるか。
しくみから理解する
排卵前の卵胞期はエストロゲンが主体で、基礎体温は低温相を保つ。排卵後に黄体からプロゲステロンが分泌されると、視床下部の体温調節中枢に作用してセットポイントが上がり、基礎体温が0.3〜0.6℃上昇して高温相になる。高温相は黄体の寿命に対応しておよそ14日続き、黄体が退縮するとプロゲステロンが減って体温が下がり、月経が始まる。したがって排卵日は、低温相の最終日から高温相へ移行する境目の時期にあたる。設問は10週間分の記録から「直近の」(最も新しい)移行点を選ばせている。 【接地元】ガイトン生理学 女性の生理機能と女性ホルモン、三年解剖学総まとめ(女性生殖器)、人体の構造と機能 第5版
選択肢ごとの確認
10週間の記録のうち最も古い時期にあたる移行点。設問が「直近の」と限定しているので当てはまらない。
同じく過去の周期の移行点。
同上。
記録のうち最も新しい、低温相から高温相への移行点にあたる。
高温相のなかや、月経に伴って体温が下がった後の時点であり、移行点ではない。
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混同しやすいポイント
10週間という長い記録が示されるのは、複数の周期が含まれるからである。二相性の移行点は複数存在するので、「直近の」という条件を読まないと選べない。設問の限定語を確認する典型例。
理解を深める
基礎体温の測定には条件がある。朝、目覚めてすぐ、体を起こす前に、婦人体温計(0.01℃単位で表示するもの)を舌下に入れて測る。起き上がって動いてしまうと値が変わるので、枕元に体温計を置いておく。二相性が明瞭であれば排卵していると推定でき、高温相が短い(10日未満)と黄体機能不全を疑う。高温相が3週間以上続けば妊娠の可能性がある。ただし基礎体温だけで排卵日を事前に予測することはできず、避妊法としての確実性は低い。
間違えやすい考え方
グラフを読む問題だが、実質は「二相性のどこが排卵か」という知識と「直近の」という条件の読み取りで決まる。図が読めなくても、周期の意味が分かっていれば筋道は立つ。
5分で振り返る
基礎体温=低温相(卵胞期・エストロゲン主体)→排卵→高温相(黄体期・プロゲステロンが体温を0.3〜0.6℃上げる・約14日)→黄体退縮で下降し月経。排卵日は低温相から高温相への移行点。測定は起床直後に体を起こす前、婦人体温計を舌下に。二相性があれば排卵ありと推定。高温相が10日未満なら黄体機能不全、3週間以上なら妊娠を疑う。
1分チェック
- 基礎体温が高温相になるのは排卵の前か後か
- 高温相はどのくらい続くか
- 基礎体温はいつどう測るか
- 高温相が3週間以上続くとき何を考えるか
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