母子保健法に基づく届出はどれか。
公式正答:5
解説
母子保健法に基づく届出はどれかを問う。妊娠届である。
この問題で問われていること
届出ごとの根拠法を区別できるか。
しくみから理解する
妊娠の届出は、母子保健法第15条に定められる。妊娠した者は、速やかに、市町村長へ届け出なければならない。この届出により、市町村は母子健康手帳を交付し(第16条)、以後の健康診査、保健指導、そして訪問指導へつながる。すなわち、妊娠届は、母子保健のサービスの入口になる。
選択肢ごとの確認
婚姻届は、戸籍法にもとづく。
死産届は、死産の届出に関する規程にもとづく。妊娠12週以後の死産について、7日以内に届け出る。
死亡届は、戸籍法にもとづく。死亡の事実を知った日から7日以内に届け出る。
出生届も、戸籍法にもとづく。出生の日から14日以内に届け出る。
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混同しやすいポイント
届出を、根拠法で整理する。①母子保健法=妊娠の届出、低出生体重児の届出(体重2,500g未満。市町村へ)、②戸籍法=出生届(14日以内)、死亡届(7日以内)、婚姻届、離婚届、③死産の届出に関する規程=死産届(妊娠12週以後、7日以内)、④感染症法=感染症の発生の届出、⑤食品衛生法=食中毒の届出、⑥保健師助産師看護師法=業務従事者の届出(2年ごと)、⑦医療法=医療施設の開設の届出。誤肢は、いずれも戸籍法または死産の届出に関する規程になる。
理解を深める
母子保健の仕組みを整理する。母子保健法の主な規定=①妊娠の届出(第15条)と母子健康手帳の交付(第16条)、②妊産婦と乳幼児の健康診査(1歳6か月児健診と3歳児健診は市町村に義務づけ)、③保健指導、④新生児の訪問指導、⑤妊産婦の訪問指導、⑥未熟児の訪問指導、⑦養育医療(未熟児の入院医療費)、⑧低出生体重児の届出、⑨産後ケア事業、⑩こども家庭センター(母子保健と児童福祉を一体的に担う)。母子健康手帳=①妊娠の経過、②出産の記録、③乳幼児の健康診査と予防接種の記録、④成長曲線、⑤保護者の記録、⑥保健と育児の情報、を一冊にまとめたもの。①妊娠から就学前まで、一貫して記録が残る、②医療機関が変わっても情報が引き継がれる、③災害時にも、これまでの経過を伝える唯一の記録になりうる、④日本で始まり、世界の多くの国へ広がった仕組みになる。健康診査の時期=①妊婦=妊娠23週まで4週に1回、24〜35週は2週に1回、36週以降は1週に1回(合計およそ14回)、②乳幼児=3〜4か月児、1歳6か月児、3歳児(1歳6か月児と3歳児は市町村に義務づけ。他は自治体により実施される)。訪問=①新生児訪問(母子保健法。新生児に対して)、②産婦訪問、③未熟児訪問(母子保健法)、④乳児家庭全戸訪問事業(児童福祉法。生後4か月までのすべての家庭)。これらは実際には一体的に運用されることが多い。切れ目のない支援=妊娠期から子育て期まで、①妊娠の届出、②妊婦健診、③両親学級、④産後の入院中の支援、⑤産後ケア、⑥新生児訪問と全戸訪問、⑦乳幼児健診、⑧予防接種、⑨保育と子育て支援、と続く。この過程のどこかで支援が必要な家庭を把握し、つなぐことが、虐待の予防にも直結する。看護の役割=①制度を知り、必要な人へ届ける、②届出を促す(妊娠の届出が遅い、または未届けの場合、支援が届かず、また背景に困難を抱えていることがある)、③記録を活かす。
間違えやすい考え方
根拠法を問う型で、誤肢が戸籍法と死産の届出の規程による届出である。届出と法の対応で切る。
5分で振り返る
①妊娠の届出は母子保健法第15条にもとづき、市町村長へ速やかに届け出る。これにより母子健康手帳が交付され、健康診査、保健指導、訪問指導へつながる。②低出生体重児の届出(2,500g未満)も母子保健法にもとづき、市町村へ行う。③出生届(14日以内)、死亡届(7日以内)、婚姻届は戸籍法。④死産届(妊娠12週以後、7日以内)は、死産の届出に関する規程にもとづく。⑤母子健康手帳は、妊娠から就学前までの記録を一冊にまとめ、医療機関が変わっても情報が引き継がれる。災害時にも唯一の記録になりうる。⑥妊婦健診は、23週まで4週に1回、24〜35週は2週に1回、36週以降は1週に1回(合計約14回)。⑦1歳6か月児健診と3歳児健診は市町村に義務づけられている。⑧妊娠の届出が遅い、または未届けの場合、背景に困難を抱えていることがある。
1分チェック
- 母子保健法にもとづく届出は。→ 妊娠届(と低出生体重児の届出)。
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