マズロー, A. H. Maslow, A. H. の基本的欲求の階層で社会的欲求はどれか。
公式正答:2 または 3
「または」で区切った組のいずれかと一致すれば正解です。解説
公式正答表では、この単一選択問題について帰属の欲求または承認の欲求のいずれか一方を代替正答として認めている。同時に2肢を選ぶ問題として扱わない。
この問題で問われていること
5段階の階層を、内容ごとに区別できるか。
しくみから理解する
マズローは、人間の欲求を5段階の階層で示した。①生理的欲求(呼吸、食事、水分、排泄、睡眠、体温の維持といった、生命の維持に直結するもの)、②安全の欲求(身の安全、経済的な安定、健康、そして秩序)、③所属と愛の欲求(集団に属したい、受け入れられたい、愛されたい)、④承認の欲求(他者から認められたい、自尊心を保ちたい)、⑤自己実現の欲求(自分の可能性を発揮したい)。このうち、③と④が社会的欲求(他者との関係の中で生じる欲求)にあたる。設問の「帰属の欲求」は③、「承認の欲求」は④に対応する。
選択肢ごとの確認
安全の欲求は、②の段階になる。身体の安全、経済的な安定、そして予測できる環境を求めるもので、社会的欲求より下位(基礎的)になる。
睡眠の欲求は、①の生理的欲求に含まれる。最も基礎的な段階になる。
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混同しやすいポイント
5段階を、下から順に暗記する。生理的→安全→所属と愛→承認→自己実現。下位の欲求がある程度満たされると、上位の欲求が現れるという考え方になる。誤肢は、下位の2段階(生理的、安全)から選ばれており、社会的欲求(所属と愛、承認)との区別を問う形になる。なお、この階層は厳密な順序ではなく、状況により前後することもあると理解されている。
理解を深める
看護における応用を整理する。マズローの階層は、看護の優先順位を考える枠組みとして用いられる。生命に関わる生理的欲求と安全の欲求が満たされていなければ、まずそこへ対応する。たとえば、呼吸が苦しい患者に対して、まず酸素化を確保することが、心理的な支援より優先される。一方で、生理的欲求だけを満たせばよいわけではない。入院により、所属(家族、職場、地域とのつながり)、承認(役割、有用感)、そして自己実現(やりたいこと、目標)が損なわれることが、その人の回復と生活の質に大きく影響する。したがって、身体の管理と並行して、これらの欲求への配慮も看護の対象になる。関連する枠組み=ヘンダーソンの14の基本的欲求(正常な呼吸、適切な飲食、排泄、姿勢と移動、睡眠と休息、衣類の選択と着脱、体温の維持、清潔と身だしなみ、環境の安全、コミュニケーション、信仰、達成感のある仕事、レクリエーション、学習)。オレムのセルフケア要件(普遍的、発達的、健康逸脱に対する)。ゴードンの11の機能的健康パターン。これらは、その人の全体を捉えるための枠組みであり、いずれも「身体だけを見ない」という考え方に立つ。実務では、目の前の課題に追われて、生理的な側面だけに関心が向きやすい。枠組みを持つことで、見落としを防げる。
間違えやすい考え方
公式正答表が複数の代替正答を認めた単一選択問題である。いずれか一方を選べば正答であり、2肢同時選択を求める型として説明しない。
5分で振り返る
①マズローの5段階は、生理的、安全、所属と愛、承認、自己実現。②所属と愛および承認はいずれも社会的欲求に含まれる。③本問は単一選択で、公式正答表は両者を代替正答として認めているため、いずれか一方を選ぶ。④生理的欲求は呼吸・食事・水分・排泄・睡眠・体温維持、安全の欲求は身の安全・健康・秩序等を含む。⑤階層は厳密な順序ではなく、看護では生命に関わる課題を優先しつつ全体を評価する。
1分チェック
- 社会的欲求にあたるのは。→ 帰属(所属と愛)の欲求と承認の欲求。
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