胎児循環で胎児から胎盤に血液を送るのはどれか。
公式正答:3
解説
臍帯には血管が3本ある。臍動脈2本が胎児から胎盤へ、臍静脈1本が胎盤から胎児へ。向きを問う問題。
この問題で問われていること
臍帯の血管の本数と向き、そして「動脈=心臓から出ていく血管」という定義を胎児循環にも当てはめられるか。
しくみから理解する
胎児は肺で呼吸をしていないので、酸素と栄養は胎盤から受け取る。臍帯には臍動脈2本と臍静脈1本が走る。臍動脈は胎児の内腸骨動脈から分かれ、二酸化炭素と老廃物を多く含む血液を胎盤へ運ぶ。胎盤で母体血との間でガスと物質を交換したあと、酸素と栄養に富む血液が臍静脈1本で胎児へ戻る。名前が「動脈=酸素が多い」という直感と逆になっているのは、動脈・静脈の呼び分けが酸素量ではなく心臓を基準にした向きで決まるためである。 【接地元】解剖学深掘り編(石川先生・胎児循環の解剖学)、人体の構造と機能 第5版 胎児循環
選択肢ごとの確認
頭頸部へ血液を送る動脈。胎盤とは関係しない。
右心室から肺へ向かう血管。胎児では肺が機能していないため、肺動脈へ出た血液の大部分は動脈管を通って大動脈へ迂回する。胎盤へは向かわない。
内腸骨動脈から分かれ、2本が臍帯を通って胎盤へ向かう。
向きが逆。胎盤から胎児へ、酸素と栄養に富む血液を運ぶ。1本しかない。
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混同しやすいポイント
臍動脈と臍静脈の向きの取り違えがすべて。「動脈は心臓から出る」の定義を胎児にも当てはめれば、臍動脈は胎児から出ていく=胎盤へ向かう、と機械的に決まる。本数も動脈2本・静脈1本で非対称。
理解を深める
出生後、これらの血管は閉じて痕跡になる。臍静脈→肝円索、静脈管(アランチウス管)→静脈管索、臍動脈→臍動脈索(内側臍索)、卵円孔→卵円窩、動脈管(ボタロー管)→動脈管索。5つの構造とその後の名前を対にして覚えると、胎児循環の問題はほぼ解ける。石川先生の講義でも、静脈管をアランチウス管、動脈管をボタロー管という人名で押さえている。
間違えやすい考え方
動脈・静脈の名前と酸素量の直感を突き合わせて誤らせる型。胎児循環では臍動脈・臍静脈と肺動脈・肺静脈の両方で直感が逆になるので、定義に立ち返る癖をつける。
5分で振り返る
臍帯=臍動脈2本+臍静脈1本。臍動脈は内腸骨動脈から分かれ、老廃物を含む血液を胎児→胎盤へ。臍静脈は酸素と栄養に富む血液を胎盤→胎児へ運ぶ。出生後は臍静脈→肝円索、静脈管→静脈管索、臍動脈→臍動脈索、卵円孔→卵円窩、動脈管→動脈管索。
1分チェック
- 臍帯の血管は何本で内訳はどうか
- 胎盤へ向かうのはどちらか
- 酸素を最も多く含むのはどの血管か
- 出生後に臍静脈は何になるか
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