学童期の脈拍数の基準値はどれか。
公式正答:2
解説
学童期の脈拍数の基準値を問う。80〜100回/分である。
この問題で問われていること
年齢による基準値の変化を覚えているか。
しくみから理解する
小児の脈拍数は、年齢が上がるにつれて減少する。新生児120〜160回/分、乳児120〜140回/分、幼児100〜120回/分、学童80〜100回/分、そして成人60〜80回/分(一般に60〜100回/分)になる。年少であるほど、心臓が小さく1回拍出量が少ないため、必要な心拍出量を得るには回数を増やす必要があることによる。呼吸数も同様に、年齢とともに減少する(新生児40〜50回/分、乳児30〜40回/分、幼児20〜30回/分、学童18〜20回/分、成人12〜20回/分)。血圧は逆に、年齢とともに上昇する。
選択肢ごとの確認
50〜70回/分は、成人の基準よりも低く、小児のいずれの年齢にも当てはまらない。
110〜130回/分は、乳児から幼児の範囲に近い。学童期としては速すぎる。
140〜160回/分は、新生児から乳児の範囲になる。
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混同しやすいポイント
「新生児120〜160、乳児120〜140、幼児100〜120、学童80〜100、成人60〜80」と、階段状に下がっていく形で覚える。20ずつ下がるという並びにすると記憶しやすい。呼吸数と血圧もあわせて、年齢による変化の方向(脈拍と呼吸は減る、血圧は上がる)を押さえる。成人の基準をそのまま小児に当てはめると、正常を頻脈と誤ることになる。
理解を深める
小児のバイタルサインの測定を整理する。順序=安静時の値を得るため、①呼吸(触れずに観察する)、②脈拍または心拍、③体温、④血圧、の順に、侵襲の少ないものから行う。啼泣すると値が変わるため、眠っている間や、保護者に抱かれている状態で測ることもある。脈拍=乳児では上腕動脈または大腿動脈、幼児以降は橈骨動脈で触知する。1分間測定する(不整があるため)。心尖拍動の聴診でもよい。呼吸=新生児と乳児は腹式呼吸で、周期性呼吸(数秒の休止を挟む)もみられる。胸腹部の動きを1分間観察する。体温=腋窩温が一般的。直腸温は腋窩温より0.5℃程度高い。鼓膜温も用いられる。血圧=上腕の長さの3分の2程度の幅のマンシェットを用いる。幅が合わないと値がずれる。基準値=乳児およそ80〜90/60mmHg、幼児およそ90〜100/60mmHg、学童およそ100〜110/60〜70mmHg。異常の判断=数値だけでなく、活気、皮膚の色と冷感、末梢の循環(毛細血管再充満時間)、哺乳と食事、そして機嫌をあわせて評価する。小児は代償の能力が高く、状態が悪化しても血圧が保たれることがあり、血圧の低下は末期の徴候になる。したがって、頻脈、頻呼吸、末梢の冷感、そして意識と活気の変化を、早期の指標として捉えることが重要になる。
間違えやすい考え方
基準値を問う型で、誤肢が他の年齢の範囲である。年齢ごとに階段状に下がる並びで覚える。
5分で振り返る
①脈拍=新生児120〜160、乳児120〜140、幼児100〜120、学童80〜100、成人60〜80回/分。年齢とともに減る。②呼吸数=新生児40〜50、乳児30〜40、幼児20〜30、学童18〜20、成人12〜20回/分。同様に減る。③血圧は年齢とともに上昇する。④年少ほど1回拍出量が少なく、回数で補うため脈拍が速い。⑤測定は侵襲の少ない順に、呼吸→脈拍→体温→血圧。⑥血圧計のマンシェットは上腕の長さの3分の2程度の幅を用いる。⑦小児は代償の能力が高く、血圧の低下は末期の徴候。頻脈・頻呼吸・末梢の冷感・活気の変化を早期の指標にする。
1分チェック
- 学童期の脈拍数は。→ 80〜100回/分。
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