右大腿骨前面を図に示す。 大腿骨頸部はどれか。
公式正答:3
解説
右大腿骨前面の図から、大腿骨頸部を選ぶ。公式正答は③である。
この問題で問われていること
大腿骨の各部の名称と位置を対応づけられるか。
しくみから理解する
大腿骨の近位部は、上から順に、骨頭(球状で寛骨臼と関節をつくる)、頸部(骨頭と骨幹をつなぐ細い部分。骨幹に対して約125度の角度をなす)、そして転子部(大転子と小転子。筋の付着部になる)となる。頸部は、骨頭を支えながら体重を伝える部位で、細く、また骨頭への血流を担う血管が表面を走るため、骨折すると血流が絶たれて骨頭壊死と偽関節を起こしやすい。高齢者の転倒による骨折の代表的な部位になる。
選択肢ごとの確認
該当しない部位になる。図には、骨頭、頸部、大転子、小転子、そして骨幹といった部位が示されている。
同様に該当しない。
同様に該当しない。
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混同しやすいポイント
「骨頭→頸部→転子部→骨幹」という順序を、上から下へ並べて覚える。頸部は骨頭のすぐ下にある細い部分になる。骨折の分類でも、この解剖が基礎になる。大腿骨頸部骨折(関節包内)と、大腿骨転子部骨折(関節包外)は、血流と治療の方針が異なるため、区別が重要になる。
理解を深める
大腿骨近位部骨折を整理する。分類=①頸部骨折(関節包内。骨頭への血流が絶たれやすく、骨癒合が得られにくい。転位のあるものでは人工骨頭置換術が選ばれることが多い)、②転子部骨折(関節包外。血流が保たれ骨癒合しやすい。骨接合術=髄内釘やスライディングヒップスクリューが行われる)。背景=骨粗鬆症と転倒。高齢の女性に多い。受傷後、歩行できなくなり、寝たきりと生命予後の悪化につながるため、早期の手術と離床が原則になる。症状=股関節部の痛み、荷重できない、患肢の短縮と外旋(転子部骨折で顕著)。ただし、頸部骨折の一部(嵌入型)では歩行できることもあり、見逃されることがある。看護=術前は疼痛の管理、深部静脈血栓症の予防、褥瘡の予防、せん妄の予防。術後は、早期離床、リハビリテーション、脱臼の予防(人工骨頭置換術では、股関節の過度な屈曲・内転・内旋を避ける。低い椅子、和式便器、正座、そして横座りを避ける)、感染の観察、そして再骨折の予防(骨粗鬆症の治療、転倒の予防、住環境の整備、ビタミンDとカルシウム、そして運動)。退院支援=多くの患者で、受傷前の歩行能力まで戻らないため、住環境の調整と介護保険のサービスの導入が必要になる。骨折は、その人の生活が大きく変わる出来事であり、身体の治療だけでなく、生活の再構築を支えることが看護の役割になる。
間違えやすい考え方
図から部位を選ぶ型で、大腿骨近位部の並びで判断できる。図中のどれが正答③かは別冊で要確認。
5分で振り返る
①大腿骨の近位部は、上から骨頭、頸部、転子部(大転子・小転子)、骨幹の順に並ぶ。②頸部は細く、骨頭への血流を担う血管が表面を走るため、骨折すると骨頭壊死と偽関節を起こしやすい。③頸部骨折は関節包内で、転位のあるものでは人工骨頭置換術が選ばれることが多い。④転子部骨折は関節包外で血流が保たれ、骨接合術が行われる。⑤背景は骨粗鬆症と転倒。高齢の女性に多い。⑥症状=股関節部の痛み、荷重できない、患肢の短縮と外旋。嵌入型では歩行できることもある。⑦人工骨頭置換術の後は、過度な屈曲・内転・内旋を避ける(低い椅子、和式便器、正座、横座り)。
1分チェック
- 大腿骨頸部は。→ 骨頭のすぐ下の細い部分(骨幹に対して約125度)。
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