深部体温に最も近いのはどれか。
公式正答:4
解説
外気の影響を受けにくいほど深部体温に近い。直腸温が最も高く、口腔温、腋窩温の順に低くなる。
この問題で問われていること
測定部位による体温の差と、その順序を言えるか。深部体温(核心温度)という概念を理解しているか。
しくみから理解する
体温は体の場所によって違う。体の中心部(脳・胸腹部臓器)の温度を深部体温(核心温度)といい、外気温にかかわらずほぼ一定に保たれている。一方、皮膚や四肢の温度(外殻温度)は環境に応じて大きく変動する。測定部位が深いほど深部体温に近くなるため、直腸温が最も深部体温に近い。次いで鼓膜温(内頸動脈の近くにあり脳の温度を反映する)、口腔温、腋窩温の順になる。目安として直腸温は腋窩温よりおよそ0.5〜1.0℃高く、口腔温は腋窩温より0.2〜0.5℃高い。 【接地元】OpenStax clinical_nursing_skills(axillary/oral/rectal temperature)、人体の構造と機能 第5版 体温
選択肢ごとの確認
最も外気の影響を受けやすく、4つのなかで最も低い。日本の臨床で最もよく使われるのは、安全で簡便だからであって、正確だからではない。
腋窩温より深部体温に近いが直腸温には及ばない。飲食や呼吸の影響を受ける。
鼓膜は内頸動脈に近く脳温を反映するため深部体温に近いが、外耳道の形状や測定手技の影響を受けやすく、選択肢のなかでは直腸温より劣ると位置づけられる。
体の深部にあり外気の影響をほとんど受けない。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
「よく使う=正確」ではない。腋窩温が日本で標準的なのは簡便で安全だからで、深部体温との差は最も大きい。測定部位ごとの順序(直腸>鼓膜>口腔>腋窩)を数字の大小として覚える。
理解を深める
測定部位の選択は対象と目的で変わる。乳幼児では腋窩か鼓膜、意識障害や重症例で正確さが要るときは直腸か膀胱温・食道温。直腸温は正確だが、粘膜損傷や迷走神経反射の危険があり、下痢や直腸手術後は避ける。体温は1日のなかでも変動し(早朝が最低、夕方が最高で日内変動は約1℃以内)、女性では月経周期に伴って基礎体温が変わる(排卵後に黄体ホルモンの作用で0.3〜0.6℃上昇)。第110回午後 問75の基礎体温の問題はこの延長にある。
間違えやすい考え方
測定部位を並べて順序を問う型。実務での使用頻度と正確さを混同させるのが狙い。
5分で振り返る
深部体温(核心温度)=体の中心部の温度でほぼ一定。外殻温度=皮膚や四肢で環境に左右される。測定部位は深いほど深部体温に近く、直腸>鼓膜>口腔>腋窩の順。直腸温は腋窩温より0.5〜1.0℃高い。日内変動は早朝最低・夕方最高で約1℃以内。女性は排卵後に基礎体温が0.3〜0.6℃上がる。
1分チェック
- 深部体温に最も近い測定部位はどれか
- 4つの部位を高い順に並べられるか
- 直腸温と腋窩温の差はどのくらいか
- 体温の日内変動はどのくらいか
この問題に対応する教材の確認中です。