育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育 児・介護休業法〉における介護休業の取得で正しいのはどれか。
公式正答:3
解説
育児・介護休業法における介護休業の取得で正しいものを問う。要介護状態にある配偶者を介護するために取得できる、である。
この問題で問われていること
制度の対象と条件を正確に覚えているか。
しくみから理解する
介護休業は、労働者が、要介護状態(負傷、疾病、または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族を介護するために取得できる休業になる。対象家族は、配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、そして孫になる。したがって、配偶者を介護するために取得できるという記述は正しい。取得の期間は、対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限として分割して取得できる。
選択肢ごとの確認
分割して取得できないというのは誤りになる。2017年の改正により、3回まで分割して取得できるようになった。介護は、育児と異なり、いつまで続くか見通しが立たず、また状態が変化するため、必要な時期に分けて取得できる仕組みになっている。
半年を限度とするのも誤りになる。対象家族1人につき通算93日(およそ3か月)までになる。この93日は、介護そのものを担うためというより、介護の体制を整えるための期間として位置づけられている。
施設に入所している家族の面会のために取得することはできない。介護休業は、常時介護を必要とする状態にある家族を介護するためのものになる。ただし、施設への入所の手続き、そして入所に向けた準備といった、介護の体制を整えるための行動は対象になりうる。
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混同しやすいポイント
「対象家族1人につき通算93日、3回まで分割」という数値を正確に覚える。誤肢は、分割の可否、期間、そして目的という3点で誤っている。あわせて、介護休暇(対象家族1人につき年5日、2人以上なら年10日。時間単位で取得できる)との区別も押さえる。介護休業=まとまった期間の休業。介護休暇=通院の付き添いなど、短時間の対応。
理解を深める
仕事と介護の両立の支援を整理する。育児・介護休業法の介護に関する制度=①介護休業(通算93日、3回まで分割)、②介護休暇(年5日、対象家族2人以上で年10日。時間単位で取得可能)、③所定外労働の制限(残業の免除)、④時間外労働の制限(月24時間、年150時間まで)、⑤深夜業の制限、⑥所定労働時間の短縮等の措置(短時間勤務、フレックスタイム、時差出勤、介護費用の助成のいずれか。利用開始から3年の間に2回以上)。加えて、2025年施行の改正により、介護に直面した労働者への個別の周知と意向の確認、そして早期の情報提供が事業主に義務づけられた。経済的な支援=介護休業給付金(雇用保険から、休業開始時賃金日額の67%)。介護離職=年間およそ10万人が介護を理由に離職しており、本人の収入と社会とのつながりを失うだけでなく、社会全体の労働力の損失にもなる。防ぐには、①制度を知ること、②早い段階で職場に相談すること、③介護サービスを活用すること(自分で介護を抱え込まない)、④地域包括支援センターとケアマネジャーにつながること、が重要になる。看護職は、患者の家族が働きながら介護を担う場面に日常的に出会う。制度を知り、情報を提供することが、家族の生活を守ることにつながる。
間違えやすい考え方
制度を問う型で、誤肢が分割・期間・目的で誤っている。93日・3回まで分割という数値で切る。
5分で振り返る
①介護休業は、要介護状態(2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族の介護のために取得する。②対象家族=配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫。③対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割できる。④介護休暇は年5日(対象家族2人以上で年10日)で、時間単位でも取得できる。⑤ほかに、所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜業の制限、所定労働時間の短縮等の措置がある。⑥介護休業給付金は雇用保険から休業開始時賃金日額の67%。⑦介護離職は年間およそ10万人。制度を知り、早く相談し、サービスを活用することが防止につながる。
1分チェック
- 介護休業は。→ 要介護状態の対象家族の介護のため、通算93日まで、3回まで分割して取得できる。
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