避妊法について適切なのはどれか。
公式正答:1
解説
避妊法について適切なものを問う。経口避妊薬は排卵を抑制する、である。
この問題で問われていること
各避妊法の機序と有効性を説明できるか。
しくみから理解する
経口避妊薬(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤)は、外からエストロゲンとプロゲステロンを与えることで、視床下部と下垂体へ負のフィードバックをかけ、卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンの分泌を抑える。その結果、卵胞の発育と排卵が抑制される。加えて、子宮頸管粘液を粘稠にして精子の侵入を妨げ、子宮内膜を薄くして着床しにくくするという作用も併せ持つ。正しく使用した場合の失敗率は1%未満と、非常に高い有効性を示す。
選択肢ごとの確認
コンドーム法の避妊効果は99%以上ではない。理想的な使用での失敗率は約2%だが、一般的な使用では約13%になる。破損、脱落、そして使用の不徹底が原因になる。ただし、性感染症を予防できるという、他の方法にない利点がある。
基礎体温法は、月経が不順な女性には有用でない。この方法は、規則的な月経周期を前提として、体温の二相性から排卵の時期を推定するものになる。周期が不順であれば、排卵の時期が予測できず、避妊法として成立しない。加えて、体温は体調、睡眠、飲酒、そしてストレスによっても変動するため、単独での確実性は低い。
子宮内避妊器具は、性交のたびに挿入するものではない。医師が子宮内へ挿入し、そのまま数年間留置する。銅付加型と、黄体ホルモンを放出する型(子宮内システム)があり、後者は過多月経の治療にも用いられる。挿入後は定期的に位置を確認する。
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混同しやすいポイント
各方法を、機序・有効性・利点・欠点で整理する。経口避妊薬=排卵の抑制。失敗率1%未満。月経困難症と過多月経の改善という利点もあるが、血栓症のリスクがあり、35歳以上で1日15本以上喫煙する人では禁忌になる(それ未満の喫煙者は慎重投与にあたる)。コンドーム=物理的な遮断。一般的な使用で失敗率約13%。性感染症を予防できる。子宮内避妊器具=着床の阻害と精子の運動の抑制。失敗率1%未満。数年間有効。基礎体温法とその他の周期による方法=排卵の時期の推定。失敗率が高い。不妊手術=永久的。母体保護法にもとづく。緊急避妊薬=性交後72時間以内に服用する。あくまで緊急の手段になる。
理解を深める
家族計画の支援を整理する。方法の選択=①有効性、②使いやすさと継続性、③性感染症の予防の必要性、④健康上の条件(喫煙、血栓症の既往、片頭痛、高血圧、授乳中)、⑤将来の妊娠の希望、⑥費用、⑦パートナーとの関係。これらを踏まえ、本人が選べるよう情報を提供する。経口避妊薬の注意=血栓症のリスク(喫煙、肥満、高血圧、35歳以上で高まる。前兆を伴う片頭痛では禁忌)。徴候は、下肢の疼痛と腫脹、突然の呼吸困難と胸痛、激しい頭痛、視覚の異常、そして四肢の脱力になる。これらがあれば直ちに受診するよう指導する。飲み忘れへの対応も、あらかじめ説明しておく。緊急避妊=性交後72時間以内に、レボノルゲストレルを1錠服用する。早いほど効果が高い。あくまで緊急の手段であり、日常の避妊法の代わりにはならない。服用後は、次の月経を確認し、遅れる場合は妊娠の検査を行う。性感染症の予防=コンドームが唯一の有効な手段になる。他の避妊法を用いていても、性感染症の予防にはコンドームが必要になる。看護の役割=正確な情報を、判断を交えずに提供し、本人が選べるようにすることになる。
間違えやすい考え方
避妊法を問う型で、誤肢が有効性・適応・使用の方法で誤っている。機序と有効性で切る。
5分で振り返る
①経口避妊薬は、負のフィードバックにより卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンの分泌を抑え、排卵を抑制する。②加えて、子宮頸管粘液を粘稠にし、子宮内膜を薄くする。正しい使用での失敗率は1%未満。③コンドームの失敗率は、一般的な使用で約13%(理想的な使用で約2%)。ただし性感染症を予防できる唯一の方法。④基礎体温法は規則的な周期を前提とするため、月経不順の女性には有用でない。⑤子宮内避妊器具は医師が挿入して数年間留置する。性交のたびに挿入するものではない。⑥経口避妊薬は、35歳以上で1日15本以上喫煙する人と、前兆を伴う片頭痛では禁忌(それ未満の喫煙者は慎重投与)。血栓症の徴候に注意する。⑦緊急避妊薬は性交後72時間以内に服用する。早いほど効果が高い。
1分チェック
- 経口避妊薬は。→ 排卵を抑制する(失敗率1%未満)。
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