看護師等の人材確保の促進に関する法律に規定されている、離職した看護師の復 職の支援に関連する制度はどれか。
公式正答:1
解説
看護師等の人材確保の促進に関する法律に規定されている、離職した看護師の復職の支援に関連する制度を問う。看護師等免許保持者の届出である。
この問題で問われていること
制度の根拠法と目的を対応づけられるか。
しくみから理解する
看護師等免許保持者の届出制度は、2015年から始まった仕組みで、看護師等の資格を持ちながら業務に従事していない人(離職者、そして離職の予定がある人)が、住所、氏名、そして就業に関する状況を、都道府県ナースセンターへ届け出るものになる。努力義務として定められる。届出により、ナースセンターが、その人の状況に応じて、研修の案内、求人の情報、そして相談の機会を提供でき、復職を支援できる。潜在看護師(資格を持ちながら働いていない人)は多数にのぼると推計されており、その復職を促すことが、人材の確保の課題になっている。
選択肢ごとの確認
特定行為に係る研修は、保健師助産師看護師法に規定される制度になる。看護師が、手順書により特定行為(38行為21区分)を実施できるようにするための研修で、在宅と施設における医療の提供を支えることを目的とする。復職の支援の制度ではない。
教育訓練給付金は、雇用保険法にもとづく給付になる。労働者と離職者が、厚生労働大臣の指定する教育訓練を受けた場合に、費用の一部が支給される。看護に固有の制度ではない。
業務従事者届は、保健師助産師看護師法に規定される。業務に従事している看護師等が、2年ごと(西暦の偶数年の12月31日現在)に、就業地の都道府県知事へ届け出るものになる。就業の状況を把握するための統計の基礎になり、衛生行政報告例として公表される。届出は義務であり、こちらは「働いている人」が対象になる。
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混同しやすいポイント
「働いていない人=免許保持者の届出(人材確保法、努力義務)」「働いている人=業務従事者届(保健師助産師看護師法、義務、2年ごと)」という対比を押さえる。誤肢のうち、業務従事者届との区別が最も紛らわしい。対象(離職者か就業者か)、根拠法、そして義務の性質で区別する。
理解を深める
看護職の人材確保を整理する。看護師等の人材確保の促進に関する法律=①基本指針の策定(国が定める)、②国、地方公共団体、病院等の開設者、看護師等、そして国民の責務、③ナースセンター(中央ナースセンターは全国に1か所、都道府県ナースセンターは各都道府県に1か所。無料職業紹介、相談、研修、そして情報提供を行う)、④看護師等免許保持者の届出。課題=①需給の不均衡(地域と施設による偏在)、②離職(結婚、出産、育児、介護、健康、そして労働条件)、③潜在看護師の存在、④高齢化に伴う需要の増加、⑤訪問看護と介護分野の人材の不足。対策=①働き続けられる環境(勤務時間、夜勤の負担、休暇、育児と介護との両立、そしてハラスメントの防止)、②教育と能力の開発(新人研修は努力義務として法に定められる)、③復職支援(研修、短時間勤務、そして段階的な復帰)、④多様な働き方(短時間正職員、時間限定、そして分野の選択)、⑤処遇の改善。看護職の離職率は、他の職種と比べて特別に高いわけではないが、新卒者の離職と、経験者の潜在化が課題になっている。個人の努力に頼るのではなく、組織と制度として、働き続けられる仕組みを作ることが求められる。
間違えやすい考え方
制度を問う型で、誤肢が別の根拠法の制度と、就業者を対象とする届出である。対象と根拠法で切る。
5分で振り返る
①看護師等免許保持者の届出=2015年から。業務に従事していない看護師等が、都道府県ナースセンターへ届け出る努力義務の制度。②届出により、研修の案内、求人の情報、相談の機会を提供でき、復職を支援できる。③業務従事者届=保健師助産師看護師法にもとづき、就業している看護師等が2年ごと(偶数年12月31日現在)に都道府県知事へ届け出る義務。④特定行為に係る研修は保健師助産師看護師法にもとづく(38行為21区分)。⑤教育訓練給付金は雇用保険法にもとづく。⑥人材確保法は、基本指針、責務、ナースセンター、免許保持者の届出を定める。⑦新人看護職員研修は努力義務として法に定められている。
1分チェック
- 離職した看護師の復職を支援するのは。→ 看護師等免許保持者の届出(人材確保法、努力義務)。
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