タイムアウトによって予防できるのはどれか。
公式正答:1
解説
タイムアウトによって予防できるものを問う。患者の誤認である。
この問題で問われていること
手順の目的を説明できるか。
しくみから理解する
タイムアウトは、手術の直前に、いったん全員の手を止めて、チーム全体で確認を行う手順になる。世界保健機関の手術安全チェックリストにもとづき、①患者の氏名、②予定している術式、③部位と左右(マーキングの確認)、④体位、⑤必要な物品と機器、⑥予防的抗菌薬の投与、⑦アレルギー、⑧予想される出血量と対応、などを、声に出して確認し、全員が合意してから始める。目的は、患者の取り違え、部位と左右の間違い、そして術式の誤りを防ぐことにある。
選択肢ごとの確認
抗癌薬の曝露は、閉鎖式の薬物移送システム、個人防護具、安全キャビネット、そして曝露時の手順により防ぐ。タイムアウトの目的ではない。
個人情報の漏洩は、記録と端末の管理、会話の場所への配慮、そして施設の規程により防ぐ。
ベッドからの転落は、環境の整備(ベッドの高さ、柵、離床センサー、マット)、リスクの評価、そして観察により防ぐ。
血液を媒介とする感染は、標準予防策、針刺しの防止、そしてワクチンにより防ぐ。
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混同しやすいポイント
誤肢は、いずれも医療安全の重要な課題だが、別の手順と対策により防ぐものになる。タイムアウトは、「誰に、何を、どこに」を確認する手順であり、その目的は取り違えの防止にある。手順ごとに、何を防ぐためのものかを対応づけて覚える。
理解を深める
手術の安全を整理する。世界保健機関の手術安全チェックリスト=3つの時点で確認する。①サインイン(麻酔の導入前)=患者の確認、部位、術式、同意、部位のマーキング、麻酔器と薬剤の確認、パルスオキシメータ、アレルギー、気道の困難、そして出血のリスク。②タイムアウト(皮膚切開の前)=チーム全員の自己紹介、患者・術式・部位の再確認、予想される問題(手術、麻酔、看護のそれぞれから)、予防的抗菌薬の投与、そして画像の掲示。③サインアウト(患者が手術室を出る前)=実施した術式、器械とガーゼのカウント、検体のラベル、機器の問題、そして術後の管理の申し送り。誤認の防止=①患者本人に氏名を名乗ってもらう(「〇〇さんですね」ではなく「お名前を教えてください」)、②リストバンドの確認、③2つ以上の識別子(氏名と生年月日)で照合、④部位のマーキング(本人が覚醒しているうちに、本人と一緒に確認して行う)、⑤画像の左右の確認。ガーゼと器械のカウント=手術の前、閉創の前、そして閉創の後の3回行う。数が合わなければ、X線撮影などにより確認する。体内遺残は、重大な事故になる。看護師の役割=チェックリストの進行、声を出しての確認、疑問があれば止める(「何かおかしい」と感じたら言える文化が、安全を支える)、そして記録。手術室では、職種と経験の異なる多くの人が関わるため、誰もが対等に発言できる関係が、安全の土台になる。
間違えやすい考え方
手順の目的を問う型で、誤肢がいずれも別の対策で防ぐものである。何を確認する手順かで切る。
5分で振り返る
①タイムアウト=手術の直前に全員の手を止め、患者・術式・部位と左右・体位・物品・抗菌薬・アレルギーなどを声に出して確認する手順。②目的は、患者の取り違え、部位と左右の間違い、術式の誤りの防止。③世界保健機関の手術安全チェックリストは3時点=サインイン(麻酔導入前)、タイムアウト(皮膚切開前)、サインアウト(退室前)。④誤認の防止=本人に名乗ってもらう、リストバンド、2つ以上の識別子、部位のマーキング、画像の左右の確認。⑤ガーゼと器械のカウントは、手術前・閉創前・閉創後の3回。⑥抗癌薬の曝露、個人情報の漏洩、転落、血液媒介感染は、それぞれ別の対策で防ぐ。⑦疑問があれば誰でも止められる文化が安全を支える。
1分チェック
- タイムアウトが防ぐのは。→ 患者の誤認(術式と部位の取り違えも含む)。
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