高齢者の総合機能評価CGA 簡易版〈CGA7〉で評価するのはどれか。2つ選べ。
公式正答:2・5
解説
高齢者の総合機能評価の簡易版(CGA7)で評価するものを2つ選ぶ。意欲と日常生活動作である。
この問題で問われていること
評価の枠組みが、何を対象とするかを知っているか。
しくみから理解する
高齢者の総合機能評価は、疾患だけでなく、身体、精神、そして社会・環境の各面から、その人の全体を評価する枠組みになる。簡易版(CGA7)は、7つの項目を短時間で評価するもので、①意欲(外来では「自分から挨拶をするか」、入院患者・施設入居者では「自ら定時に起床するか、リハビリテーションや趣味活動に積極的に参加するか」)、②認知機能(復唱、3語の遅延再生)、③手段的日常生活動作(買い物、金銭の管理など)、④基本的日常生活動作(入浴、排泄)、⑤情緒と気分(うつのスクリーニング)から構成される。したがって、意欲と日常生活動作は、いずれも評価の対象になる。
選択肢ごとの確認
体格指数(BMI)は、栄養状態の評価に用いられるが、この簡易版の項目には含まれない。栄養の評価には、簡易栄養状態評価表などの別の道具が用いられる。
職業歴は、その人を理解するうえで重要な情報だが、機能の評価の項目ではない。生活歴として、別に聴取する。
新機器の利用も、評価の項目には含まれない。手段的日常生活動作の中で、電話の使用などが評価されることはあるが、「新機器」という項目はない。
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混同しやすいポイント
「意欲・認知・日常生活動作・気分」という、機能の側面が対象になる。誤肢は、体格、生活歴、そして機器の利用であり、いずれも機能の評価とは軸が異なる。総合機能評価の目的は、その人が「何ができて、何ができないか」を把握し、支援の計画に結びつけることにある。
理解を深める
高齢者の総合機能評価を整理する。評価する領域=①身体機能(基本的日常生活動作=食事、排泄、入浴、更衣、移動、整容。手段的日常生活動作=買い物、調理、洗濯、掃除、金銭の管理、服薬の管理、交通機関の利用、電話)、②認知機能(改訂長谷川式簡易知能評価スケール、ミニメンタルステート検査)、③情緒と気分(老年期うつ病評価尺度)、④意欲(意欲の指標)、⑤社会・環境(家族、住居、経済、社会資源、そして介護者の状況)、⑥栄養(体重の変化、食事摂取量、簡易栄養状態評価表)、⑦口腔と嚥下、⑧視力と聴力、⑨転倒のリスク、⑩薬剤(多剤併用)。目的=①見落としを防ぐ(疾患の治療だけでは捉えられない問題を見つける)、②支援の計画を立てる、③経過を追う、④多職種で情報を共有する。フレイル=加齢に伴い予備力が低下し、ストレスに対する脆弱性が高まった状態。身体的フレイル(体重減少、疲労感、活動量の低下、歩行速度の低下、握力の低下)、精神・心理的フレイル(認知機能の低下、抑うつ)、そして社会的フレイル(閉じこもり、孤立、経済的困窮)の3面がある。可逆的であり、適切な介入により改善しうる点が重要になる。サルコペニア=筋肉量の減少に、筋力または身体機能の低下を伴う状態。ロコモティブシンドローム=運動器の障害により移動機能が低下した状態。いずれも、要介護へ至る前段階として、早期の発見と介入が求められる。
間違えやすい考え方
評価の項目を2つ選ぶ型で、誤肢が機能の評価とは軸の異なる項目である。何ができるかという観点で切る。
5分で振り返る
①高齢者の総合機能評価は、疾患だけでなく、身体・精神・社会環境の各面から全体を評価する枠組み。②簡易版(CGA7)の項目=意欲、認知機能(復唱と3語の遅延再生)、手段的日常生活動作、基本的日常生活動作、情緒と気分。③体格指数、職業歴、新機器の利用は項目に含まれない。④基本的日常生活動作=食事、排泄、入浴、更衣、移動、整容。手段的=買い物、調理、金銭の管理、服薬の管理、交通機関の利用、電話。⑤目的=見落としを防ぎ、支援の計画を立て、経過を追い、多職種で共有する。⑥フレイル=予備力が低下し脆弱性が高まった状態。身体的・精神心理的・社会的の3面があり、可逆的で介入により改善しうる。⑦サルコペニアは筋肉量の減少+筋力または身体機能の低下。
1分チェック
- 総合機能評価の簡易版で評価するのは。→ 意欲と日常生活動作。
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