平成29 年(2017 年)推計による日本の将来推計人口で令和47 年(2065 年)の将来 推計人口に最も近いのはどれか。
公式正答:2
解説
平成29年(2017年)推計による、令和47年(2065年)の日本の将来推計人口を問う。8,800万人である。
この問題で問われていること
将来推計人口のおおよその値を把握しているか。
しくみから理解する
国立社会保障・人口問題研究所が公表した平成29年推計(出生中位・死亡中位)では、2065年の総人口は約8,808万人と見込まれた。日本の人口は2008年の約1億2,808万人を頂点として減少に転じており、およそ60年で3割減る計算になる。同じ推計では、2053年に1億人を割ると見込まれている。あわせて、2065年の高齢化率は38.4%、すなわち2.6人に1人が65歳以上になると推計されている。数値そのものより、①1億人を割るのが2050年代、②2065年に9千万人を下回る、という大きさの感覚を持っておく。
選択肢ごとの確認
6,800万人は少なすぎる。この水準に近づくのは、さらに先の推計になる。
1億800万人は多すぎる。この水準は2040年代の推計値に近い。
1億2,800万人は、2008年の頂点の人口にあたる。減少の程度を反映していない。
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混同しやすいポイント
推計は前提の置き方(出生率、死亡率、国際人口移動)により幅を持つため、公表のたびに値が変わる。したがって、細かい数値を丸暗記するより、①頂点は2008年の約1億2,800万人、②1億人を割るのが2050年代、③2065年は9千万人を下回る、という節目を押さえる。誤肢は、いずれも別の年次の値、または現在の値に近く、減少の幅を誤って捉えたものになる。
理解を深める
人口の動きを整理する。人口静態=ある時点の人口の状態。国勢調査(5年ごと。西暦の末尾が0と5の年)で把握する。人口動態=一定期間の人口の変化。出生、死亡、婚姻、離婚、死産の届出をもとに、人口動態統計として毎年公表される。年齢3区分=年少人口(0〜14歳)、生産年齢人口(15〜64歳)、老年人口(65歳以上)。指標=年少人口指数、老年人口指数、従属人口指数、老年化指数(老年人口÷年少人口×100)。高齢化の区分=高齢化社会(高齢化率7%以上)、高齢社会(14%以上)、超高齢社会(21%以上)。日本は1970年に7%、1994年に14%、2007年に21%を超えた。7%から14%までに要した年数は24年で、他国と比べて著しく短い。人口の推移=2008年に約1億2,808万人で頂点、以後減少。少子化の指標=合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数の推計値)。1975年に2.0を下回り、2005年に1.26となり、これが当時の最低値だった。その後やや上昇して1.3台から1.4台で推移したが、近年は再び低下し、2022年に1.26で並び、2023年は1.20、2024年は1.15と、いずれも2005年の値を下回っている。人口を維持するために必要な水準は約2.07とされる。人口減少がもたらすもの=①労働力の減少、②社会保障の担い手の減少(現役世代が高齢者を支える比率の低下)、③地域社会の維持の困難、④医療と介護の需要の増加と供給の不足。看護に関わる点=①高齢者の医療と介護の需要が増える、②在宅と地域での療養が中心になる、③多死社会(年間の死亡数が増え続ける)への対応、④限られた人員で支える仕組みが求められる。
間違えやすい考え方
統計の値を問う型で、誤肢が別の年次の値と現在の値である。節目の年と大きさで切る。
5分で振り返る
①平成29年推計では2065年の総人口は約8,808万人。②日本の人口は2008年の約1億2,808万人が頂点で、以後減少に転じた。③2053年に1億人を割ると見込まれている。④2065年の高齢化率は38.4%、2.6人に1人が65歳以上。⑤高齢化の区分=高齢化社会7%以上、高齢社会14%以上、超高齢社会21%以上。日本は1970年、1994年、2007年に到達した。⑥7%から14%までに要した年数は24年で著しく短い。⑦合計特殊出生率は2005年の1.26が当時の最低値。その後は2022年に1.26で並び、2023年は1.20、2024年は1.15と、いずれもこれを下回っている。人口を維持するには約2.07が必要。⑧人口静態は国勢調査(5年ごと)、人口動態は届出にもとづく年次統計。
1分チェック
- 2065年の日本の推計人口は。→ 約8,800万人(2065年の高齢化率は38.4%)。
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