職業性疾病のうち情報機器〈VDT〉作業による健康障害はどれか。
公式正答:2
解説
職業性疾病のうち、情報機器作業による健康障害を問う。視力障害である。
この問題で問われていること
作業の内容と、生じる健康障害を対応づけられるか。
しくみから理解する
情報機器作業(画面表示装置を用いた作業)では、画面を長時間見続けることにより、眼の症状が中心に現れる。眼精疲労、眼の乾き、痛み、かすみ、そして視力の低下が生じる。加えて、同じ姿勢を続けることによる首、肩、腰、上肢の症状、そして単調な作業と拘束感による精神的な負担も生じる。厚生労働省の指針では、①作業時間(連続作業は1時間を超えないようにし、10〜15分の休止を設ける)、②画面と書類の照度、③画面までの距離(おおむね40cm以上)、④椅子と机の高さ、⑤定期的な健康診断(眼、上肢、そして心の健康)が示されている。
選択肢ごとの確認
じん肺は、粉じんを吸い込むことにより、肺に線維化が生じるものになる。鉱山、採石、金属の研磨、窯業、建設などの作業で生じる。じん肺法にもとづく健康管理が行われる。
振動障害は、削岩機、チェーンソー、研磨機などの振動する工具を使う作業により生じる。手指の血管が発作的に収縮して白くなる現象(白ろう現象)、しびれ、痛み、握力の低下が特徴で、寒冷により誘発される。
皮膚障害は、化学物質、金属、油、日光、そして繰り返しの摩擦により生じる。接触皮膚炎、職業性のざ瘡、皮膚がんなどがある。
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混同しやすいポイント
職業性疾病は、「どの作業で、何にさらされるか」で整理する。誤肢は、いずれも別の作業に対応する。粉じん→じん肺、振動工具→振動障害、化学物質と摩擦→皮膚障害、画面作業→眼の症状、という対応を覚える。加えて、情報機器作業では、眼の症状だけでなく、筋骨格系と精神面の負担も生じる点を押さえる。
理解を深める
労働と健康を整理する。職業性疾病の主なもの=①じん肺(粉じん)、②振動障害(振動工具)、③騒音性難聴(騒音。高音域から始まり、4,000ヘルツ付近の聴力低下が特徴)、④鉛中毒、有機溶剤中毒、特定化学物質による障害、⑤電離放射線障害、⑥熱中症と凍傷(暑熱と寒冷)、⑦減圧症(高気圧作業)、⑧腰痛(重量物の取り扱い、介護、長時間の同一姿勢)、⑨情報機器作業による障害(眼、筋骨格系、精神)、⑩石綿による中皮腫と肺がん、⑪職業性のがん、⑫過重労働による脳血管疾患と心疾患、⑬精神障害(強い心理的負荷)。労働安全衛生法=①事業者の責務、②安全衛生管理体制(総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医、安全衛生委員会)、③健康診断(雇入時、定期=1年に1回以上、特定業務従事者=6か月に1回以上、特殊健康診断)、④面接指導(長時間労働者、高ストレス者)、⑤ストレスチェック(労働者50人以上の事業場で年1回。実施は義務、労働者の受検は任意)、⑥作業環境測定、⑦危険有害業務の規制。労働基準法=労働時間、休憩、休日、時間外労働、年次有給休暇、そして女性と年少者の保護(産前6週間・産後8週間の休業、育児時間、生理日の措置、危険有害業務の就業制限)。労働災害=業務上の負傷、疾病、障害、死亡。労働者災害補償保険により補償される。産業看護=健康診断の実施と事後の措置、保健指導、健康教育、作業環境と作業方法の改善、そして復職の支援。
間違えやすい考え方
作業と障害の対応を問う型で、誤肢が別の作業による障害である。何にさらされるかで切る。
5分で振り返る
①情報機器作業では、画面を長時間見続けることにより、眼精疲労、眼の乾き、痛み、かすみ、視力の低下が生じる。②同じ姿勢による首、肩、腰、上肢の症状と、精神的な負担も生じる。③指針=連続作業は1時間を超えず10〜15分の休止、照度、画面までの距離はおおむね40cm以上、椅子と机の高さ、定期的な健康診断。④じん肺は粉じん、振動障害は振動工具(白ろう現象)、皮膚障害は化学物質と摩擦による。⑤騒音性難聴は4,000ヘルツ付近の聴力低下が特徴。⑥ストレスチェックは労働者50人以上の事業場で年1回。実施は義務、受検は任意。⑦定期健康診断は1年に1回以上、特定業務従事者は6か月に1回以上。
1分チェック
- 情報機器作業による健康障害は。→ 視力障害(眼精疲労、乾き、かすみ)。
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