ハヴィガースト, R. J. Havighurst, R. J. の発達課題で善悪の区別を学習するのはどれか。
公式正答:1
解説
ハヴィガーストの発達課題において、善悪の区別を学習する時期を問う。乳幼児期である。
この問題で問われていること
発達課題を、時期と内容の対応で覚えているか。
しくみから理解する
ハヴィガーストは、人の生涯を6つの時期に分け、各時期に達成すべき課題を示した。乳幼児期の課題には、歩行の学習、固形食を摂ることの学習、話すことの学習、排泄の習慣の学習、性の違いと性に対する慎みの学習、生理的な安定、社会や事物についての単純な概念の形成、両親やきょうだいとの人間関係の学習、そして善悪の区別の学習と良心の発達が挙げられる。善悪の区別は、しつけを通じて、この時期に基礎が形づくられる。
選択肢ごとの確認
児童期(およそ6歳から12歳)の課題は、遊びに必要な身体的技能の学習、成長する生活体としての自己に対する健全な態度の形成、友達とうまく付き合うこと、性の違いにもとづく社会的役割の学習、読み書き計算の基礎的な技能の習得、日常生活に必要な概念の発達、良心と道徳性と価値尺度の発達、人格の独立性の達成、そして社会的集団と制度に対する態度の発達になる。善悪の区別そのものは乳幼児期に置かれ、児童期では道徳性と価値尺度としてさらに発達する。
青年期(およそ12歳から18歳)の課題は、同年齢の男女との洗練された新しい関係、男性・女性としての社会的役割の獲得、自分の身体つきの受容、両親や他の大人からの情緒的な独立、経済的な独立についての自信、職業の選択と準備、結婚と家庭生活への準備、市民として必要な知識と態度の発達、社会的に責任ある行動、そして価値観と倫理体系の獲得になる。
中年期(およそ30歳から60歳)の課題は、大人としての市民的・社会的責任の達成、経済的水準の確立と維持、10代の子どもが幸福な大人になれるよう援助すること、大人の余暇活動の充実、配偶者と人間として結びつくこと、中年期の生理的変化の受容と適応、そして年老いた両親への適応になる。
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混同しやすいポイント
各時期の課題を丸暗記するのは難しいため、「その時期に何ができるようになるか」という視点で捉える。乳幼児期は、歩く、食べる、話す、排泄する、そして良い悪いを知るという、生活の土台になるものが並ぶ。児童期は、学校での学びと仲間関係が中心になる。青年期は、独立と将来の選択になる。混同しやすいのは、善悪の区別(乳幼児期)と、道徳性・価値尺度の発達(児童期)の関係で、前者が基礎、後者がその発展になる。
理解を深める
発達理論を整理する。ハヴィガーストの6区分=乳幼児期、児童期、青年期、壮年初期、中年期、老年期。老年期の課題=体力と健康の衰退への適応、退職と収入の減少への適応、配偶者の死への適応、同年輩の人々との親密な関係の確立、社会的・市民的義務の引き受け、そして満足な住宅の準備。エリクソンの心理社会的発達段階=①乳児期(基本的信頼 対 不信)、②幼児期前期(自律性 対 恥・疑惑)、③幼児期後期(自主性 対 罪悪感)、④学童期(勤勉性 対 劣等感)、⑤青年期(同一性 対 同一性の拡散)、⑥成人期初期(親密性 対 孤立)、⑦成人期(生殖性 対 停滞)、⑧老年期(統合性 対 絶望)。ピアジェの認知発達=①感覚運動期(0〜2歳。物の永続性の獲得)、②前操作期(2〜7歳。象徴機能、自己中心性、アニミズム)、③具体的操作期(7〜11歳。保存の概念、可逆性)、④形式的操作期(11歳以降。抽象的・論理的な思考)。フロイトの心理性的発達=口唇期、肛門期、男根期、潜伏期、性器期。コールバーグの道徳性の発達=前慣習的水準(罰と服従、道具主義的な相対主義)、慣習的水準(対人的な同調、法と秩序)、後慣習的水準(社会契約、普遍的な倫理原則)。看護での使い方=①その人の年齢に応じた課題を理解し、達成を支える、②入院と疾患が課題の達成を妨げていないか見る、③子どもへの説明と関わりを、認知の発達に合わせる、④高齢者の統合の作業(人生を振り返り意味づける)を支える。
間違えやすい考え方
理論の時期を問う型で、誤肢が他の時期である。その時期に何ができるようになるかで切る。
5分で振り返る
①ハヴィガーストは生涯を6区分(乳幼児期、児童期、青年期、壮年初期、中年期、老年期)し、各時期の課題を示した。②乳幼児期=歩行、固形食、話すこと、排泄の習慣、性の違いの認識、生理的な安定、家族との関係、そして善悪の区別と良心の発達。③児童期=遊びの技能、友達関係、読み書き計算、道徳性と価値尺度、人格の独立性。④青年期=身体の受容、情緒的独立、職業の選択、価値観と倫理体系の獲得。⑤中年期=社会的責任、経済的水準、子どもへの援助、生理的変化への適応、年老いた両親への適応。⑥エリクソンは8段階、青年期の課題は同一性の確立。⑦ピアジェは4段階、感覚運動期に物の永続性を獲得する。
1分チェック
- 善悪の区別を学習するのは。→ 乳幼児期(ハヴィガースト)。
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