褥瘡の深達度分類で水疱形成のステージはどれか。
公式正答:2
解説
褥瘡の深達度分類で、水疱形成のステージを問う。ステージⅡである。
この問題で問われていること
褥瘡の深さの分類を、所見と対応づけられるか。
しくみから理解する
アメリカ褥瘡諮問委員会の分類では、①ステージⅠ=消退しない発赤。皮膚は破れておらず、指で押しても赤みが消えない。②ステージⅡ=真皮までの部分欠損。浅い潰瘍、びらん、そして水疱の形成が含まれる。③ステージⅢ=皮下組織まで及ぶ全層の欠損。脂肪組織が見えるが、骨、腱、筋は露出していない。④ステージⅣ=骨、腱、筋の露出を伴う全層の欠損。水疱は、表皮と真皮の間に体液がたまったものであり、真皮までの損傷にあたるため、ステージⅡになる。
選択肢ごとの確認
ステージⅠは、消退しない発赤で、皮膚の連続性は保たれている。水疱はまだ形成されていない。
ステージⅢは、皮下組織に達する全層の欠損になる。ポケットと壊死組織を伴うことがある。
ステージⅣは、骨、腱、筋が露出する全層の欠損になる。骨髄炎を合併しうる。
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混同しやすいポイント
「水疱=ステージⅡ」を、真皮までの損傷という意味とともに覚える。混同しやすいのは、①ステージⅠ(発赤のみ)と、深部損傷疑い(皮膚は保たれているが、その下で組織が損傷している状態。紫色または栗色の変色、あるいは血疱として現れる)、②壊死組織や痂皮で覆われて深さが判定できない場合(分類不能)になる。血疱は、深部損傷疑いを示す所見であり、水疱とは区別する。
理解を深める
褥瘡を整理する。発生の要因=①圧迫(外力が持続すると毛細血管の血流が遮断される)、②ずれと摩擦、③湿潤(失禁、発汗、滲出液)、④低栄養、⑤加齢による皮膚の脆弱化、⑥知覚の低下(動けない、痛みを感じない)、⑦浮腫、⑧循環不全、⑨医療機器による圧迫(酸素マスク、気管チューブ、経鼻胃管、血栓予防用の弾性ストッキング)。好発部位=仰臥位では仙骨部、踵骨部、後頭部、肩甲骨部、肘頭部。側臥位では大転子部、腸骨部、外果部、耳介部。座位では坐骨結節部、尾骨部。評価=ブレーデンスケール(知覚の認知、湿潤、活動性、可動性、栄養状態、摩擦とずれの6項目。点数が低いほど危険が高い)、褥瘡の状態の評価スケール(深さ、滲出液、大きさ、炎症と感染、肉芽組織、壊死組織、ポケット)。予防=①体位変換(一般に2時間ごと。体圧分散寝具を使用する場合は4時間を超えない範囲で調整できる)、②体圧分散寝具(エアマットレス、ウレタンフォーム)、③頭側挙上は、ずれの力を減らす観点では30度以下が目安になる。ただし誤嚥の予防や人工呼吸器関連肺炎の予防では30〜45度の挙上を要するため、目的が競合する場合は挙上が必要な時間を限り、体圧分散寝具とポジショニングで補う。挙上時と戻す際には背抜き・尻抜きを行ってずれを解消する、④30度側臥位(骨突出部を避け、殿筋で支える)、⑤スキンケア(清潔、保湿、失禁への対応、被膜剤)、⑥栄養(タンパク質、エネルギー、亜鉛、ビタミンC)、⑦摩擦の軽減(スライディングシート、2人以上での移動)、⑧医療機器の圧迫の確認、⑨毎日の皮膚の観察。治療=壊死組織の除去、感染の制御、湿潤環境の保持(創面を乾かさない)、被覆材の選択、そして深い創では外科的な処置。看護の要点=褥瘡は「できてから治す」より「作らない」ことが中心になる。危険を評価し、要因ごとに対策を組み合わせる。
間違えやすい考え方
分類の段階を問う型で、誤肢が他のステージである。真皮までか、皮下組織までか、骨まで届くかで切る。
5分で振り返る
①ステージⅠ=消退しない発赤。皮膚は破れていない。②ステージⅡ=真皮までの部分欠損。浅い潰瘍、びらん、水疱。③ステージⅢ=皮下組織まで及ぶ全層の欠損。脂肪組織が見えるが骨・腱・筋は露出しない。④ステージⅣ=骨、腱、筋が露出する全層の欠損。⑤血疱は深部損傷疑いを示す所見で、水疱と区別する。⑥壊死組織や痂皮で深さが判定できない場合は分類不能。⑦好発部位=仰臥位では仙骨部・踵骨部・後頭部、側臥位では大転子部・腸骨部・外果部、座位では坐骨結節部。⑧頭側挙上は30度以下を目安とし、背抜き・尻抜きでずれを解消する。⑨ブレーデンスケールは6項目で、点数が低いほど危険が高い。
1分チェック
- 水疱形成の褥瘡は。→ ステージⅡ(真皮までの部分欠損)。
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