最も高い照度を必要とするのはどれか。
公式正答:2
解説
最も高い照度を必要とする場所を問う。手術野である。
この問題で問われていること
作業の精密さと必要な明るさの関係を理解しているか。
しくみから理解する
照度は、明るさの程度を示す量で、単位はルクスになる。必要な照度は、そこで行われる作業の精密さによって決まる。手術野は、組織の色と質感を正確に見分け、細い血管と神経を扱う場であり、医療の現場で最も高い照度を必要とする。日本産業規格の照明基準では、手術室の全般照明が1,000ルクス程度であるのに対し、手術野は無影灯により2万から10万ルクスに達する。
選択肢ごとの確認
病室は、患者が休息する場であり、高い照度は必要としない。基準では100〜200ルクス程度になる。日中は自然光を取り入れ、夜間は睡眠を妨げない照度にする。
トイレは、150〜200ルクス程度になる。転倒を防ぐために足元が見える明るさは必要だが、精密な作業を行う場ではない。
病棟の廊下は、100〜200ルクス程度になる。夜間はさらに落とし、足元灯を用いる。
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混同しやすいポイント
「精密な作業ほど高い照度が必要」という原則で判断する。誤肢はいずれも生活の場であり、必要な照度は数百ルクスの範囲になる。手術野だけが桁違いに高い。加えて、明るさは高ければよいというものではなく、①まぶしさ(グレア)を避ける、②明るさの差が大きすぎないようにする(暗い廊下から明るい部屋へ移ると目が順応するまで見えにくい)、③高齢者は同じ明るさでも見えにくいため、日常の場ではやや高めにする、といった配慮が必要になる。
理解を深める
療養環境を整理する。照明=①診察室500〜1,000ルクス、②処置室と手術室の全般照明750〜1,000ルクス、③手術野は無影灯により2万ルクス以上、④病室100〜200ルクス、⑤読書には500ルクス程度が望ましい、⑥廊下と階段100〜200ルクス、⑦夜間の病室は5ルクス程度(安全のための足元灯)。温度と湿度=病室の室温は夏期25〜27℃、冬期20〜22℃、湿度は50〜60%が目安になる。高齢者と小児では、体温の調節が難しいため、より丁寧に調整する。換気=①自然換気と機械換気、②感染対策としての空気の流れ(陰圧室=結核、麻疹、水痘。陽圧室=易感染状態の患者)、③臭気の除去。音=①病室の騒音は50デシベル以下が望ましい、②夜間はさらに低く、③足音、ワゴン、扉、話し声、機器の警報音が主な音源になる、④配慮=静かに歩く、扉をゆっくり閉める、夜間の会話を控える、警報音の設定を見直す。色彩=落ち着いた色、明度の差による見分けやすさ(高齢者は青と緑の区別がつきにくくなる)。空間=①ベッド周囲の広さ(1床あたりの床面積は、医療法により一般病床で6.4平方メートル以上)、②プライバシー(カーテン、個室、会話が漏れない配慮)、③安全(手すり、段差、床の材質、滑りにくさ)、④生活感(私物、写真、時計、カレンダー)。療養環境の意義=環境は、休息、睡眠、回復、そして感染の予防に直接影響する。ナイチンゲールは、換気、保温、光、清潔、静けさ、そして食事を、看護の基本として挙げた。
間違えやすい考え方
基準値を問う型で、誤肢がすべて生活の場である。作業の精密さで切る。
5分で振り返る
①照度の単位はルクス。必要な照度は作業の精密さで決まる。②手術野は無影灯により2万〜10万ルクス。手術室の全般照明は1,000ルクス程度。③病室は100〜200ルクス、廊下も100〜200ルクス、トイレは150〜200ルクス程度。④夜間の病室は5ルクス程度の足元灯。⑤読書には500ルクス程度。⑥まぶしさを避け、明るさの差を大きくしない。高齢者は同じ明るさでも見えにくい。⑦病室の室温は夏期25〜27℃、冬期20〜22℃、湿度50〜60%。⑧騒音は50デシベル以下が望ましい。⑨一般病床の床面積は1床あたり6.4平方メートル以上(医療法)。
1分チェック
- 最も高い照度が必要なのは。→ 手術野(無影灯で2万ルクス以上)。
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