看護過程において評価する項目はどれか。
公式正答:4
解説
看護過程において評価する項目を問う。看護目標の達成度である。
この問題で問われていること
看護過程の評価が、何を対象とするかを理解しているか。
しくみから理解する
看護過程は、アセスメント、看護問題の明確化、計画、実施、評価という5つの段階からなる。評価の段階では、計画の際に設定した看護目標(期待される成果)が、どの程度達成されたかを判断する。達成されていれば計画を終了し、部分的であれば継続、達成されていなければ原因を検討して計画を修正する。したがって、評価の対象は看護目標の達成度になる。目標は、評価できる形で設定されている必要があり、そのために「いつまでに」「誰が」「何を」「どの程度」できるようになるかを具体的に記す。
選択肢ごとの確認
看護技術の習得度は、看護師の能力の評価であり、看護過程における評価とは対象が異なる。教育と人事の枠組みで行われる。
看護教育の活用度も、看護過程の評価の対象ではない。
看護記録の完成度も、記録の質の評価であり、患者に対する看護の成果の評価ではない。記録の監査として別に行われる。
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混同しやすいポイント
誤肢は、いずれも「看護師の側」を評価するものになる。看護過程の評価は「患者の側」に起きた変化を見る。この視点の違いが判断の鍵になる。評価が意味を持つためには、目標が具体的で、達成したかどうかを判定できる形になっている必要がある。「安楽に過ごせる」では判定できず、「痛みの程度が10段階で3以下になる」「1日3回、自力で座位を保てる」のように書く。
理解を深める
看護過程を整理する。①アセスメント=情報の収集(主観的情報と客観的情報)、情報の解釈と分析、そして問題の推論。枠組みとして、ヘンダーソンの14の基本的欲求、ゴードンの11の機能的健康パターン、ロイの適応モデルなどが用いられる。②看護問題の明確化=実在する問題、危険がある問題(リスク型)、そして健康の増進に関わる問題に分けられる。優先順位は、生命への影響、緊急性、患者の苦痛と希望、そして波及の大きさで判断する。マズローの欲求の階層も参考になる。③計画=期待される成果(看護目標)の設定と、具体的な看護介入の立案。目標は、患者を主語とし、達成の期限を定め、測定可能な表現で書く。長期目標と短期目標を設定する。④実施=計画にもとづいて行い、その際に得た反応と情報を記録する。実施の中で状態が変われば、その場で判断して修正する。⑤評価=目標の達成度を判定し、達成の有無とその理由を明らかにして、計画を継続、修正、または終了する。評価の視点=①目標は達成されたか、②達成されなかった場合、目標が適切だったか、計画が適切だったか、実施が適切だったか、情報が不足していなかったか、③新たな問題が生じていないか。記録=経過記録の形式として、問題志向型の記録(主観的情報、客観的情報、アセスメント、計画)、経時記録、フォーカスチャーティングなどがある。看護過程は、思考の道筋を可視化し、他者と共有し、そして継続した看護を可能にする枠組みになる。
間違えやすい考え方
評価の対象を問う型で、誤肢がすべて看護師の側の評価である。患者の側の変化を見るかで切る。
5分で振り返る
①看護過程=アセスメント、看護問題の明確化、計画、実施、評価の5段階。②評価では、設定した看護目標がどの程度達成されたかを判断し、計画を継続・修正・終了する。③評価の対象は患者の側に起きた変化。看護技術の習得度、教育の活用度、記録の完成度は、看護師の側の評価になる。④目標は、患者を主語とし、期限を定め、測定できる表現で書く。「安楽に過ごせる」ではなく「痛みの程度が10段階で3以下になる」。⑤長期目標と短期目標を設定する。⑥達成されなかった場合、目標・計画・実施・情報のどこに問題があったかを検討する。⑦優先順位は、生命への影響、緊急性、患者の苦痛と希望、波及の大きさで判断する。
1分チェック
- 看護過程の評価の対象は。→ 看護目標の達成度。
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