性周期とホルモンについて正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
第112回午前 問61と同じ論点を別の切り口で問う問題。LHサージが排卵直前に起こることが正答。
この問題で問われていること
性周期のホルモンと子宮内膜の変化、基礎体温の関係を一続きで言えるか。
しくみから理解する
月経周期は子宮内膜側から見ると月経期・増殖期・分泌期に分かれ、卵巣側から見ると卵胞期・排卵・黄体期に分かれる。増殖期(卵胞期)はエストロゲンが主体で、子宮内膜が厚くなる。この時期の基礎体温は低温相。排卵直前にエストロゲンの正のフィードバックでLHサージが起こり、約36時間後に排卵する。排卵後は黄体からプロゲステロンが分泌され、子宮内膜が分泌期になって着床に備えるとともに、体温中枢に作用して基礎体温が0.3〜0.6℃上がり高温相になる。プロラクチンは下垂体前葉から出て乳汁産生を促すホルモンで、排卵には関与しない(むしろ高プロラクチン血症は排卵を抑制する)。
選択肢ごとの確認
増殖期(卵胞期)は低温相。体温が上がるのは排卵後の分泌期(黄体期)で、プロゲステロンの作用による。
排卵を起こすのはLHサージ。プロラクチンは乳汁産生のホルモンで、むしろ高値では排卵を抑制する(授乳中に月経が来にくいのはこのため)。
内膜を増殖させるのはエストロゲン。プロゲステロンは増殖した内膜を分泌期に変えて着床に適した状態にする。
LHサージが排卵の引き金になる。排卵検査薬はこのLHの上昇を尿で検出している。
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混同しやすいポイント
基礎体温が上がるのが排卵の前か後かを取り違えやすい。上がるのは排卵の「後」で、プロゲステロンの作用による。したがって基礎体温では排卵を予測できず、事後的に確認するだけになる。
理解を深める
プロラクチンが排卵を抑えることは、授乳期の避妊と月経再開の理解につながる。授乳による吸啜刺激でプロラクチンが分泌され続けると、視床下部のGnRH分泌が抑えられて排卵が起こりにくくなる。ただし完全に抑えられるわけではないので、授乳中でも妊娠しうる。また下垂体腺腫などによる高プロラクチン血症では、乳汁漏出と無月経が同時に起こる。薬剤(抗精神病薬など)でも同じことが起こりうるので、月経異常を訴える患者では内服薬を確認する。
間違えやすい考え方
同じ論点を、時期・ホルモン・作用の対応を1つずつずらして繰り返し出題する型。第112回午前 問61と本問は表裏の関係にある。周期の図を1枚覚えれば両方解ける。
5分で振り返る
子宮内膜=月経期→増殖期(エストロゲン・低温相)→分泌期(プロゲステロン・高温相)。卵巣=卵胞期→排卵→黄体期。排卵直前にLHサージ(エストロゲンの正のフィードバック)、約36時間後に排卵。基礎体温は排卵後にプロゲステロンで0.3〜0.6℃上昇。プロラクチンは乳汁産生を促し、高値では排卵を抑制する。
1分チェック
- 基礎体温が上がるのは排卵の前か後か
- 上げるホルモンは何か
- 排卵を起こすホルモンは何か
- プロラクチンの働きは何か
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