新生児の呼吸の生理的特徴で適切なのはどれか。
公式正答:2
解説
新生児は呼吸中枢が未熟なため、呼吸のリズムが不規則になる周期性呼吸がみられる。これは病的ではない。
この問題で問われていること
新生児の呼吸が成人とどう違うかを、構造と機能の両面で言えるか。生理的なものと病的なものを区別できるか。
しくみから理解する
新生児の呼吸には成人と違う特徴がいくつもある。呼吸中枢が未熟なため、数秒の呼吸休止と再開を繰り返す周期性呼吸がみられる(休止が20秒以上または徐脈やチアノーゼを伴えば無呼吸発作で病的)。肋骨がほぼ水平に走り肋間筋も弱いため胸郭を広げにくく、横隔膜に頼った腹式呼吸が主体になる。鼻腔で呼吸する鼻呼吸が主体で、口呼吸への切り替えがうまくできないため鼻閉が呼吸障害に直結する。呼吸数は毎分40〜50回と多く、1回換気量が小さいのを回数で補っている。肺胞の数は成人の1/10程度しかなく、ガス交換面積は小さい。
選択肢ごとの確認
逆。新生児の肺胞数は成人の1/10程度で、ガス交換面積は小さい。肺胞は生後も増え続け、8歳ごろまでに成人と同程度の数になる。
呼吸中枢が未熟なために起こる生理的な現象。20秒以上の休止や徐脈・チアノーゼを伴えば病的な無呼吸発作。
腹式呼吸が主体。肋骨が水平に近く肋間筋も弱いため胸郭を広げにくい。胸式呼吸が優位になるのは学童期以降。
鼻呼吸が主体。生後数か月までは口呼吸へ切り替えにくいため、鼻汁や鼻閉で容易に哺乳困難や呼吸困難になる。
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混同しやすいポイント
「周期性呼吸」を病的なものと思い込むと選べない。生理的な周期性呼吸と病的な無呼吸発作は、休止の長さ(20秒)と随伴症状(徐脈・チアノーゼ)で区別する。
理解を深める
新生児の呼吸の特徴はそのままケアの根拠になる。鼻呼吸が主体なので、鼻腔の清潔を保ち、経鼻胃管の留置が呼吸を妨げないよう配慮する。腹式呼吸なので、腹部を締めつけるおむつや衣服は避け、腹部膨満は呼吸を妨げる。ガス交換面積が小さく呼吸予備能が乏しいので、少しの負荷で呼吸不全に陥りやすい。呼吸数の観察は1分間しっかり数える(不規則なので15秒×4では誤る)。胸郭が柔らかいため、呼吸窮迫では陥没呼吸(肋間・胸骨上窩・剣状突起下の陥没)が現れやすく、これがシルバーマンスコアの評価項目になっている。
間違えやすい考え方
新生児と成人の違いを、向きを逆にして誤らせる型。「未熟である/小さい/回数で補う」という原則から導けば、多くの誤肢が落ちる。
5分で振り返る
新生児=呼吸中枢が未熟で周期性呼吸がみられる(20秒以上の休止や徐脈・チアノーゼを伴えば病的な無呼吸発作)。肋骨が水平で肋間筋が弱いため腹式呼吸が主体。鼻呼吸が主体で鼻閉が呼吸障害に直結する。呼吸数は毎分40〜50回。肺胞数は成人の約1/10でガス交換面積が小さく、予備能が乏しい。胸郭が柔らかく陥没呼吸が出やすい。
1分チェック
- 新生児の呼吸様式は胸式か腹式か
- 鼻呼吸と口呼吸のどちらが主か
- 周期性呼吸と無呼吸発作の違いは何か
- 新生児の呼吸数はどのくらいか
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