肩峰があるのはどれか。
公式正答:3
解説
肩峰があるのはどれかを問う。肩甲棘である。
この問題で問われていること
肩甲骨の各部の名称を、位置とともに覚えているか。
しくみから理解する
肩甲棘は、肩甲骨の背側面を斜めに走る隆起で、その外側端が幅広く平らに広がったものが肩峰になる。肩峰は、肩の最も外側かつ上方にあり、体表から触れることができる。鎖骨の外側端と関節(肩鎖関節)を作り、また三角筋の起始部となる。臨床では、①上腕の長さを測る基準点、②筋肉内注射の部位を決める基準(肩峰から3横指下)、③肩関節の評価の指標として用いられる。
選択肢ごとの確認
鎖骨には、胸骨端と肩峰端がある。肩峰端は肩峰と関節を作る部分の名称であり、肩峰そのものは鎖骨の一部ではない。名称が似ているため紛らわしいが、肩峰は肩甲骨の一部になる。
胸骨柄は、胸骨の上部にあたる。第1肋骨および鎖骨と関節を作り、下方の胸骨体との境が胸骨角(ルイ角)になる。ここは第2肋骨が付着する位置で、肋間の数を数える基準になる。
上腕骨には、上端に骨頭、大結節、小結節、解剖頸、外科頸があり、下端に内側上顆、外側上顆、滑車、小頭がある。肩峰は含まれない。
烏口突起は、肩甲骨の前面から前外側へ突出する突起になる。同じ肩甲骨の一部だが、肩峰とは別の部位になる。烏口腕筋、上腕二頭筋短頭、そして小胸筋が付着する。
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混同しやすいポイント
肩甲骨の部位を整理すると、①肩甲棘(背側面の隆起)、②肩峰(肩甲棘の外側端。肩の最も外側上方)、③烏口突起(前面の突起)、④関節窩(上腕骨頭と関節を作る)、⑤上角、下角、内側縁、外側縁になる。誤肢のうち、烏口突起は同じ肩甲骨の一部であるため、最も紛らわしい。「肩峰は肩甲棘の続き」と、つながりで覚える。
理解を深める
上肢の骨格を整理する。肩甲骨=背側にある扁平な骨。肩甲棘、肩峰、烏口突起、関節窩、上角、下角。鎖骨=S字状の骨。内側で胸骨柄と(胸鎖関節)、外側で肩峰と(肩鎖関節)関節を作る。体幹と上肢をつなぐ唯一の骨性の連結になる。骨折しやすく、小児の骨折で頻度が高い。上腕骨=上端の骨頭が肩甲骨の関節窩と肩関節を作る。外科頸は骨折しやすく、腋窩神経の損傷を伴いうる。中央部の後面を橈骨神経が走る(橈骨神経溝)ため、骨幹部の骨折では下垂手を生じうる。下端の内側上顆の後方を尺骨神経が通る。前腕=橈骨(外側=母指側)と尺骨(内側=小指側)。手=手根骨8個、中手骨5個、指骨14個。関節=①肩関節(球関節。可動域が最も大きく、脱臼しやすい。回旋筋腱板が安定に寄与する)、②肘関節(腕尺関節は蝶番関節、腕橈関節と上橈尺関節)、③手関節(橈骨手根関節)。臨床との結びつき=①肩峰から3横指下が三角筋への筋肉内注射の部位(腋窩神経と橈骨神経を避ける)、②上腕の長さは肩峰から上腕骨外側上顆まで、前腕は肘頭から尺骨茎状突起までを測る、③点滴の穿刺に用いる静脈は、肘正中皮静脈、橈側皮静脈、尺側皮静脈(尺側皮静脈は内側を走り、上腕動脈と正中神経に近いため注意する)、④血圧測定では上腕動脈を用い、マンシェットの下縁が肘窩から2〜3cm上になるよう巻く。
間違えやすい考え方
部位の所属を問う型で、誤肢に同じ骨の別の突起(烏口突起)が置かれる。肩甲棘の続きという位置関係で切る。
5分で振り返る
①肩峰は、肩甲棘の外側端が幅広く平らに広がった部分。肩の最も外側かつ上方にあり、体表から触れる。②鎖骨の外側端と肩鎖関節を作り、三角筋の起始部になる。③烏口突起は、同じ肩甲骨の前面から前外側へ突出する別の突起。烏口腕筋、上腕二頭筋短頭、小胸筋が付着する。④胸骨柄は胸骨の上部。胸骨体との境が胸骨角で、第2肋骨が付着し、肋間を数える基準になる。⑤上腕骨の上端には骨頭、大結節、小結節、解剖頸、外科頸がある。⑥肩峰から3横指下が三角筋への筋肉内注射の部位。⑦上腕の長さは肩峰から上腕骨外側上顆まで測る。⑧上腕骨骨幹部の骨折では橈骨神経が損傷され下垂手を生じうる。
1分チェック
- 肩峰があるのは。→ 肩甲棘(肩甲骨の背側面の隆起の外側端)。
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