疾病の内因となるのはどれか。
公式正答:1
解説
疾病の内因となるものを問う。免疫複合体である。
この問題で問われていること
内因と外因の区別を、具体例で判断できるか。
しくみから理解する
病因は、①内因(その人自身の体の側にある要因。素因=年齢、性、人種、遺伝、体質。内分泌の異常。免疫の異常=アレルギー、自己免疫、免疫不全)と、②外因(体の外から作用する要因。栄養、物理的因子=温度、圧力、放射線、化学的因子=薬物、毒物、生物学的因子=細菌、ウイルス、真菌、寄生虫)に分けられる。免疫複合体は、抗原と抗体が結合してできた複合体で、これが組織に沈着して炎症を起こす(Ⅲ型アレルギー)。体内の免疫の働きによって生じるものであり、内因になる。
選択肢ごとの確認
栄養素は外因になる。過剰と欠乏のいずれも疾病の原因になる(肥満、ビタミン欠乏症)。
温度は外因(物理的因子)になる。熱中症、熱傷、凍傷、低体温症の原因になる。
細菌は外因(生物学的因子)になる。
薬物は外因(化学的因子)になる。副作用と中毒の原因になる。
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混同しやすいポイント
誤肢はすべて、体の外から作用する外因になる。免疫複合体だけが、体内で生じるものになる。判断の基準は「その要因は体の中で作られるか、外から来るか」になる。混同しやすいのは、感染症が「細菌(外因)」による一方、その人がなぜ発症したかには「免疫の状態(内因)」が関わるという点になる。多くの疾病は、内因と外因の両方が関わって生じる。
理解を深める
病因と病態を整理する。内因=①素因(年齢=小児と高齢者では罹りやすい疾患が異なる、性=自己免疫疾患は女性に多い、人種、遺伝的な素因、体質)、②遺伝子の異常(単一遺伝子疾患、染色体異常、多因子疾患)、③内分泌の異常、④免疫の異常(アレルギー、自己免疫疾患、免疫不全)。外因=①栄養(過剰、欠乏、偏り)、②物理的因子(温度、圧力、電流、放射線、光線、機械的な力)、③化学的因子(薬物、毒物、化学物質、アルコール、たばこ)、④生物学的因子(細菌、ウイルス、真菌、原虫、寄生虫)、⑤その他(外傷、環境、社会的要因)。アレルギーの分類=①Ⅰ型(即時型。免疫グロブリンEと肥満細胞。アナフィラキシー、気管支喘息、花粉症、蕁麻疹、食物アレルギー)、②Ⅱ型(細胞傷害型。免疫グロブリンGとM。自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、不適合輸血、グッドパスチャー症候群)、③Ⅲ型(免疫複合体型。抗原抗体複合体が組織に沈着。全身性エリテマトーデス、糸球体腎炎、血清病、過敏性肺炎)、④Ⅳ型(遅延型。T細胞による。ツベルクリン反応、接触皮膚炎、移植の拒絶反応、薬疹の一部)。細胞と組織の傷害=①変性、②壊死(凝固壊死、融解壊死、乾酪壊死)、③アポトーシス(計画された細胞死)、④萎縮、⑤肥大と過形成、⑥化生、⑦炎症(発赤、熱感、腫脹、疼痛、機能障害の5徴)、⑧修復(再生と瘢痕化)、⑨循環障害(充血、うっ血、虚血、梗塞、血栓、塞栓、出血、浮腫、ショック)、⑩腫瘍(良性と悪性)。
間違えやすい考え方
分類を問う型で、誤肢がすべて外因である。体の中で生じるか外から来るかで切る。
5分で振り返る
①病因は内因(体の側にある要因)と外因(外から作用する要因)に分けられる。②内因=素因(年齢、性、人種、遺伝、体質)、遺伝子の異常、内分泌の異常、免疫の異常(アレルギー、自己免疫、免疫不全)。③外因=栄養、物理的因子(温度、圧力、放射線)、化学的因子(薬物、毒物)、生物学的因子(細菌、ウイルス、真菌、寄生虫)。④免疫複合体は抗原と抗体が結合したもので、組織に沈着して炎症を起こす(Ⅲ型アレルギー)。体内で生じるため内因。⑤多くの疾病は内因と外因の両方が関わる。⑥アレルギーの型=Ⅰ型(即時型、免疫グロブリンE)、Ⅱ型(細胞傷害型)、Ⅲ型(免疫複合体型)、Ⅳ型(遅延型、T細胞)。⑦炎症の5徴=発赤、熱感、腫脹、疼痛、機能障害。
1分チェック
- 疾病の内因は。→ 免疫複合体(体内の免疫の働きによって生じる)。
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