予防接種に生ワクチンが使用される疾患はどれか。2つ選べ。
公式正答:4・5
解説
予防接種に生ワクチンが使用される疾患を2つ問う。結核と麻疹である。
この問題で問われていること
ワクチンの種類ごとに、対象疾患を分けて覚えているか。
しくみから理解する
生ワクチンは、病原体の毒性を弱めたものを用いる。実際に体内で増殖するため、自然の感染に近い免疫が得られ、効果が長く続く。結核に対する乾燥弱毒生菌ワクチンと、麻疹風疹混合ワクチンは、いずれも生ワクチンになる。生ワクチンを接種した後は、次に別の生ワクチン(注射)を接種するまで27日以上の間隔をあける。加えて、妊婦への接種は禁忌になり、免疫が低下している人にも原則として用いない。
選択肢ごとの確認
ジフテリアに用いるのはトキソイドになる。細菌が産生する毒素の毒性をなくし、免疫を得る力だけを残したものになる。四種混合ワクチン(ジフテリア、百日せき、破傷風、不活化ポリオ)に含まれる。
日本脳炎に用いるのは不活化ワクチンになる。病原体を薬剤などで殺し、感染する力をなくしたものを用いる。免疫の持続が短いため、複数回の接種を要する。
破傷風に用いるのもトキソイドになる。ジフテリアと同じく、毒素を無毒化したものになる。
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混同しやすいポイント
ワクチンの種類ごとに覚える。①生ワクチン=結核、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎、ロタウイルス(経口)、黄熱。②不活化ワクチン=百日せき、ポリオ、日本脳炎、インフルエンザ、肺炎球菌、ヒブ、B型肝炎、ヒトパピローマウイルス、狂犬病、A型肝炎。③トキソイド=ジフテリア、破傷風。誤肢は、トキソイド2つと不活化ワクチン1つになる。「ジフテリアと破傷風はトキソイド」という一組を覚えておくと、他の設問でも役立つ。
理解を深める
予防接種を整理する。定期接種=①A類疾病(集団予防に重点。努力義務がある。ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ、麻疹、風疹、日本脳炎、結核、ヒブ感染症、小児の肺炎球菌感染症、ヒトパピローマウイルス感染症、水痘、B型肝炎、ロタウイルス感染症)、②B類疾病(個人の発病と重症化の防止に重点。努力義務はない。高齢者のインフルエンザ、高齢者の肺炎球菌感染症)。任意接種=流行性耳下腺炎、髄膜炎菌、A型肝炎、狂犬病、黄熱など。接種の間隔=注射の生ワクチンどうしは27日以上あける。それ以外の組み合わせでは、制限がなくなった(同じワクチンの接種間隔は、それぞれ定められた間隔を守る)。禁忌=①明らかな発熱(37.5℃以上)、②重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな場合、③そのワクチンの成分でアナフィラキシーを起こしたことがある場合、④その他、医師が不適当と判断した場合。生ワクチンでは、妊婦、免疫不全、免疫抑制療法中も禁忌または慎重な判断を要する。副反応=①局所(発赤、腫脹、疼痛)、②全身(発熱、発疹、倦怠感)、③まれに重篤なもの(アナフィラキシー、脳炎、けいれん、血小板減少性紫斑病)。接種後30分は、その場または連絡が取れる場所で様子をみる(アナフィラキシーの多くはこの間に起こる)。予防接種健康被害救済制度=定期接種による健康被害と認定された場合、医療費、障害年金、そして死亡一時金などが給付される。看護=①問診と体温の測定、②既往と当日の体調の確認、③接種部位(皮下接種か筋肉内接種かという経路、ワクチンの種類、筋肉量、製剤の指示によって決まる。目安として、乳児では大腿前外側、幼児以降は上腕が用いられる)、④保護者への説明(副反応、当日の過ごし方、次回の予定)、⑤母子健康手帳への記載、⑥接種の機会を逃さない工夫(同時接種、スケジュールの管理)。
間違えやすい考え方
ワクチンの種類を問う型で、誤肢がトキソイドと不活化ワクチンである。種類ごとの一覧で切る。
5分で振り返る
①生ワクチン=結核、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎、ロタウイルス(経口)、黄熱。毒性を弱めた病原体を用い、体内で増殖するため免疫が長く続く。②不活化ワクチン=百日せき、ポリオ、日本脳炎、インフルエンザ、肺炎球菌、ヒブ、B型肝炎、ヒトパピローマウイルス。③トキソイド=ジフテリア、破傷風。毒素を無毒化したもの。④注射の生ワクチンどうしは27日以上あける。⑤生ワクチンは妊婦に禁忌。免疫が低下している人にも原則用いない。⑥定期接種のA類は集団予防に重点で努力義務あり、B類は個人の発病・重症化防止に重点で努力義務なし。⑦禁忌=37.5℃以上の発熱、重篤な急性疾患、そのワクチンでアナフィラキシーの既往。⑧接種後30分は様子をみる。
1分チェック
- 生ワクチンは。→ 結核、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎、ロタウイルス。
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