令和元年(2019 年)の国民生活基礎調査における女性の有訴者の自覚症状で最も 多いのはどれか。
公式正答:2
解説
令和元年(2019年)の国民生活基礎調査における、女性の有訴者の自覚症状で最も多いものを問う。肩こりである。
この問題で問われていること
有訴者率の上位の症状を、性別ごとに覚えているか。
しくみから理解する
有訴者とは、世帯員(入院者を除く)のうち、病気やけがなどで自覚症状のある人を指す。人口千人あたりの人数を有訴者率という。令和元年の調査では、女性の1位が肩こり、2位が腰痛、3位が手足の関節が痛むであった。男性では1位が腰痛、2位が肩こり、3位が鼻がつまる・鼻汁が出るになる。男女で1位と2位が入れ替わる点が、この設問の要点になる。肩こりが女性で多い背景には、筋肉量の差、姿勢、家事や育児に伴う上肢の使用、そして更年期以降の変化などが挙げられる。
選択肢ごとの確認
頭痛は、有訴者の自覚症状として挙がるが、上位3位には入らない。女性では肩こり、腰痛、手足の関節の痛みが上位になる。
体がだるいも、有訴者の症状として報告されるが、上位ではない。加齢や疾患に伴って増えるが、肩こりや腰痛ほどの頻度ではない。
目のかすみも同様に、上位には入らない。加齢に伴って増える症状だが、全年齢を通じた順位では肩こりと腰痛が上回る。
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混同しやすいポイント
「男性は腰痛、女性は肩こり」と、性別で1位が入れ替わることを押さえるのが要点になる。どちらも運動器の症状であり、有訴者率の上位を運動器の愁訴が占めることが分かる。これは、通院者率の上位が高血圧症、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病であることと対照的になる。自覚症状(有訴者)と、実際に医療機関にかかっている疾患(通院者)は別の指標であり、混同しない。
理解を深める
国民生活基礎調査は、保健、医療、福祉、年金、所得といった、国民生活の基礎的な事項を調べる調査になる。大規模調査は3年ごと、簡易調査はその間の年に実施される。この調査から得られる主な指標には、有訴者率、通院者率、日常生活に影響のある者の率、健康状態の自己評価、悩みやストレスの状況、健診の受診状況、介護が必要となった主な原因、そして介護者の状況(同居の主な介護者の続柄、要介護者との年齢の組み合わせ=老老介護)がある。介護が必要となった主な原因は、認知症、脳血管疾患、骨折・転倒、高齢による衰弱が上位を占める(順位は調査年により入れ替わる)。看護の実務では、これらの数値が、地域で何が起きているかを示す手がかりになる。とくに、有訴者率と通院者率の水準、そして介護者の高齢化は、地域看護の課題に直結する。なお、この2つの率はいずれも同じ調査の別々の集計であり、その差から「症状はあるが受診していない人」の規模を導くことはできない。症状があって通院している人も、症状がなくて通院している人も含まれるためで、両者の重なりを知るには重複を確認できる集計が要る。統計の数値は調査年ごとに変わるため、受験の年に対応する最新の値を確認する。
間違えやすい考え方
統計の順位を問う型で、性別で1位が入れ替わる点が要点になる。有訴者と通院者は別の指標として区別する。
5分で振り返る
①有訴者=病気やけがなどで自覚症状のある人(入院者を除く)。人口千対で有訴者率という。②女性の上位=肩こり、腰痛、手足の関節が痛む。③男性の上位=腰痛、肩こり、鼻がつまる・鼻汁が出る。④通院者率の上位は高血圧症、糖尿病、脂質異常症で、有訴者率とは別の指標。⑤国民生活基礎調査は大規模調査が3年ごと、間の年は簡易調査。⑥介護が必要となった主な原因は認知症、脳血管疾患、骨折・転倒、高齢による衰弱が上位。⑦数値は調査年で動くため受験年ごとに確認する。
1分チェック
- 女性の有訴者の自覚症状の1位は。→ 肩こり(男性は腰痛)。
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