喫煙指数(Brinkman〈ブリンクマン〉指数)を算出するために、喫煙年数のほかに 必要なのはどれか。
公式正答:4
解説
喫煙指数(ブリンクマン指数)を算出するために、喫煙年数のほかに必要なものを問う。1日の平均喫煙本数である。
この問題で問われていること
喫煙の量を表す指標の計算方法を知っているか。
しくみから理解する
ブリンクマン指数は、1日の平均喫煙本数に喫煙年数を掛けて求める。たとえば1日20本を30年吸っていれば、20×30=600になる。この数値が大きいほど、喫煙による健康被害のリスクが高まる。400を超えると肺癌のリスクが高くなり、600以上は肺癌の高危険群、1,200以上では喉頭癌のリスクが極めて高くなるとされる。また、手術の前の評価でも用いられ、術後の呼吸器合併症のリスクを見積もる目安になる。単純な計算式だが、喫煙の累積の曝露量を1つの数値で表せる点に意味がある。
選択肢ごとの確認
喫煙開始年齢は、計算式には含まれない。ただし、開始年齢が若いほど累積の曝露が大きくなり、健康への影響も大きいことは知られている。喫煙年数を通じて間接的に反映される。
受動喫煙年数も含まれない。ブリンクマン指数は、本人の能動喫煙の量を表す指標になる。受動喫煙の評価は別に行う。
家庭内の喫煙者数も含まれない。これは受動喫煙の程度に関わる情報であり、本人の喫煙量とは別になる。
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混同しやすいポイント
誤肢はいずれも喫煙に関わる情報だが、指数の計算式には入らない。「本数×年数」という掛け算だけを覚えていれば判断できる。似た指標として、パックイヤー(1日の箱数×年数。1箱を20本とする)があり、こちらは欧米で用いられる。ブリンクマン指数400=パックイヤー20に相当する。両方を混同しないよう、単位(本かパックか)で区別する。
理解を深める
喫煙は、日本人の生活習慣に関わる健康被害のうち、最大の要因とされる。関連する疾患は広く、悪性新生物(肺、口腔、咽頭、喉頭、食道、胃、膵、肝、腎、膀胱、子宮頸部)、虚血性心疾患、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、歯周病、そして妊娠中の喫煙による低出生体重と早産がある。受動喫煙も、肺癌、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群のリスクを高める。対策としては、健康増進法の改正(2020年全面施行)により、多数の人が利用する施設は原則屋内禁煙となった。禁煙支援では、ニコチン依存症管理料の算定要件を満たせば保険診療で治療を受けられる。要件には、ニコチン依存症のスクリーニングテストの点数、ブリンクマン指数(35歳以上では200以上)、直ちに禁煙する意思、そして文書による同意が含まれる。看護では、喫煙の状況を必ず聴取し(本数、年数、開始年齢、禁煙の意思)、禁煙の準備段階に応じた働きかけを行う。手術の前では、少なくとも4週間前からの禁煙が、術後の呼吸器合併症と創傷治癒の面で望ましいとされる。
間違えやすい考え方
計算式を問う型で、誤肢が喫煙に関わるが式に入らない情報である。本数×年数という掛け算で切る。
5分で振り返る
①ブリンクマン指数=1日の平均喫煙本数×喫煙年数。②400超で肺癌のリスクが高まり、600以上は高危険群、1,200以上で喉頭癌のリスクが極めて高い。③パックイヤー=1日の箱数(1箱20本)×年数。ブリンクマン400=パックイヤー20。④喫煙開始年齢・受動喫煙年数・家庭内の喫煙者数は式に含まれない。⑤ニコチン依存症管理料の要件に、35歳以上ではブリンクマン指数200以上が含まれる。⑥健康増進法の改正により、多数の人が利用する施設は原則屋内禁煙(2020年全面施行)。⑦手術の前は少なくとも4週間前からの禁煙が望ましい。
1分チェック
- ブリンクマン指数の求め方は。→ 1日の平均喫煙本数×喫煙年数。
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