令和2年(2020 年)の衛生行政報告例における看護師の就業場所で、医療機関(病 院、診療所)の次に多いのはどれか。
公式正答:4
解説
令和2年(2020年)の衛生行政報告例における看護師の就業場所で、示された選択肢のうち医療機関の次に多いものを問う。訪問看護ステーションである。
この問題で問われていること
看護職の働く場の分布を、大きい順に把握しているか。
しくみから理解する
衛生行政報告例(隔年で公表される)によれば、就業看護師の大半は病院と診療所に勤務する。病院がおよそ7割、診療所がおよそ1割強を占め、この2つで8割を超える。令和2年の原表では、医療機関に次いで多いのは介護保険施設等で、訪問看護ステーション(およそ5%程度)はその次にあたる。この設問は4つの選択肢の中での比較であり、示された選択肢の中では訪問看護ステーションが医療機関に次ぐ。以下、社会福祉施設、事業所、学校、保健所、市町村と続く。訪問看護ステーションの就業者数は、地域包括ケアの推進とともに近年著しく増えており、この傾向を知っていれば選べる。
選択肢ごとの確認
事業所(企業の健康管理部門など)は、産業保健の場として重要だが、就業看護師の数としては訪問看護ステーションより少ない。産業保健では保健師の割合が相対的に高い。
市町村も、看護師の就業場所としては少数になる。行政の場では保健師の割合が高く、看護師の数は限られる。
保健所も同様に、看護師の就業場所としては少数になる。保健所の専門職の中心は保健師と医師になる。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
誤肢はいずれも、保健師の就業場所としては上位に来る場所になる。就業保健師では、市町村が最も多く、次いで保健所、事業所と続く。看護師と保健師で分布がまったく異なる点が、この設問の要点になる。職種を取り違えると、すべて誤ることになる。設問文が「看護師の」と限定していることを確認する。
理解を深める
看護職の就業状況を整理する。就業者数は、看護師がおよそ128万人、准看護師がおよそ28万人、保健師がおよそ5.6万人、助産師がおよそ3.8万人(令和2年)。合計でおよそ166万人になる。就業場所の分布は職種で大きく異なる。看護師=病院が約7割、診療所が約1割、訪問看護ステーションが約5%。准看護師=病院が約4割、診療所が約3割、介護保険施設等が約2割。保健師=市町村が約5割、保健所が約2割、事業所が約1割。助産師=病院が約6割、診療所が約2割、助産所が約5%。近年の傾向としては、訪問看護ステーションと介護保険施設等での就業が増え、地域で働く看護職が増加している。背景には、地域包括ケアシステムの推進、在宅医療の拡大、そして高齢化がある。就業者数と分布は隔年で更新されるため、受験の年に対応する最新の値を確認する必要がある。実務の面では、この分布が、看護基礎教育の中で在宅看護論と地域・在宅看護論が重視されるようになった理由にもつながる。
間違えやすい考え方
統計の順位を問う型で、誤肢が保健師の就業場所の上位である。職種の取り違えに注意する。
5分で振り返る
①就業看護師の分布=病院が約7割、診療所が約1割。令和2年の原表では次に介護保険施設等が多く、訪問看護ステーション(約5%)はその次になる。②保健師の分布=市町村が約5割、次いで保健所、事業所。看護師とはまったく異なる。③就業者数(令和2年)=看護師約128万人、准看護師約28万人、保健師約5.6万人、助産師約3.8万人。④助産師は病院が約6割、診療所が約2割、助産所が約5%。⑤訪問看護ステーションと介護保険施設等での就業は増加傾向にある。⑥背景は地域包括ケアの推進と在宅医療の拡大。⑦衛生行政報告例は隔年で公表され、数値は年で動く。
1分チェック
- 看護師の就業場所で医療機関の次に多いのは。→ 訪問看護ステーション。
この問題に対応する教材の確認中です。