健康な成人の白血球の中に占める割合が高いのはどれか。
公式正答:3
解説
白血球の内訳で最も多いのは好中球(およそ60%)。次いでリンパ球(約30%)。
この問題で問われていること
白血球分画の順序と、おおよその割合を言えるか。
しくみから理解する
白血球は顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)、リンパ球、単球に分けられる。健康な成人での割合は、好中球が約45〜65%、リンパ球が約25〜40%、単球が約3〜8%、好酸球が約1〜5%、好塩基球が約0〜1%。好中球は細菌感染に対する最前線で、感染巣へ最初に集まって貪食する。リンパ球はT細胞・B細胞・NK細胞からなり、獲得免疫を担う。単球は組織へ出るとマクロファージや樹状細胞になる。好酸球は寄生虫感染とアレルギー、好塩基球はヒスタミンを含みアレルギーに関わる。 【接地元】ガイトン生理学 白血球、組織マクロファージ系、炎症、人体の構造と機能 第5版 血液
選択肢ごとの確認
約3〜8%。数は少ないが、組織へ出てマクロファージになり長く働く。
約1〜5%。寄生虫感染とアレルギー疾患で増える。
約45〜65%で最多。細菌感染の最前線。
約25〜40%で2番目。ただし小児では成人と割合が逆転し、乳幼児期はリンパ球が好中球を上回る。設問が「成人」と断っているのはこのため。
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混同しやすいポイント
小児ではリンパ球優位になる時期があるため、年齢の条件を読み飛ばすと4を選ぶ。生後1週ごろと4〜5歳ごろに好中球とリンパ球の割合が交差する(交叉現象)ことが知られている。
理解を深める
白血球分画は感染の種類を推定する手がかりになる。細菌感染では好中球が増え、幼若な桿状核球の割合が増える(核の左方移動)。ウイルス感染ではリンパ球が増えることが多い。寄生虫感染とアレルギーでは好酸球が増える。抗癌薬による骨髄抑制では好中球が減り、好中球数500/μL未満では重篤な感染のリスクが高い。発熱性好中球減少症は、発熱の基準と好中球減少の基準をともに満たす場合に診断し、緊急に評価・治療する。第114回午前 問18で抗癌薬の骨髄抑制が問われているのもこの流れ。
間違えやすい考え方
順位を問う設問で、1位と2位を並べる型。加えて年齢条件(成人)を条件として付ける。割合はおおまかな数字(好中球6割、リンパ球3割、残り1割)で覚えれば十分。
5分で振り返る
白血球=顆粒球(好中球45〜65%・好酸球1〜5%・好塩基球0〜1%)+リンパ球25〜40%+単球3〜8%。成人では好中球が最多、次いでリンパ球。小児期はリンパ球優位に逆転する時期がある。好中球=細菌感染の最前線、リンパ球=獲得免疫、単球=組織でマクロファージに、好酸球=寄生虫とアレルギー、好塩基球=ヒスタミン。
1分チェック
- 成人の白血球で最も多いのは何か
- 2番目は何か
- 小児では何が起こるか
- 好酸球が増えるのはどんなときか
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