老人福祉法と介護保険法のいずれにも位置付けられている施設はどれか。
公式正答:4
解説
老人福祉法と介護保険法のいずれにも位置付けられている施設を問う。老人デイサービスセンターである。
この問題で問われていること
施設が、どの法律に根拠を置くかを区別できるか。
しくみから理解する
老人福祉法は、老人福祉施設として、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、老人福祉センター、老人介護支援センターの7つを定める。このうち、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、特別養護老人ホームは、介護保険法上のサービス(通所介護、短期入所生活介護、介護老人福祉施設)を提供する場でもあり、両方の法律に位置づけられる。したがって、老人デイサービスセンターが該当する。
選択肢ごとの確認
介護医療院は、介護保険法にもとづく施設になる。平成30年(2018年)に創設され、長期の療養が必要な要介護者に、医療と日常生活の世話を一体的に提供する。老人福祉法には規定がない。
介護老人保健施設も、介護保険法にもとづく施設になる。在宅への復帰を目指し、看護、医学的管理下の介護、リハビリテーションを提供する。老人福祉法には規定がない。
老人福祉センターは、老人福祉法にのみ位置づけられる。地域の高齢者に、各種の相談、健康の増進、教養の向上、レクリエーションの場を提供する。介護保険の給付の対象ではない。
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混同しやすいポイント
誤肢が、介護保険法のみの施設(介護医療院、介護老人保健施設)と、老人福祉法のみの施設(老人福祉センター)で構成されている。「いずれにも」という条件を読み落とすと、どれも正しく見える。両方に位置づくのは、老人福祉法の施設のうち、介護保険のサービスを提供するものになる。特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)も同じ構造だが、選択肢にはない。
理解を深める
高齢者に関わる施設を整理する。介護保険法の施設サービス=介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム。原則として要介護3以上。生活の場)、介護老人保健施設(在宅復帰を目指す。医学的管理とリハビリテーション)、介護医療院(長期の療養と生活の場を一体的に提供。介護療養型医療施設の転換先)。出題当時(令和5年2月)には、これに介護療養型医療施設を加えた4つがあり、同施設の廃止は令和6年3月末になる。老人福祉法の施設=上記7つ。住まい=有料老人ホーム(老人福祉法に規定。介護付き、住宅型、健康型)、サービス付き高齢者向け住宅(高齢者住まい法に規定。安否確認と生活相談が必須)、認知症対応型共同生活介護(グループホーム。介護保険の地域密着型サービス)。地域包括支援センター=介護保険法にもとづき市町村が設置。保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員が配置され、総合相談、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント、介護予防ケアマネジメントの4つの事業を担う。老人福祉法は、措置(行政の判断でサービスを提供する仕組み)の根拠としても残っており、虐待や意思決定が困難な事情で契約による利用が難しい場合に、市町村が特別養護老人ホームへの入所などを措置できる。介護保険は契約による利用が原則であるため、この措置の仕組みが補完的な役割を果たす。
間違えやすい考え方
法的な位置づけを問う型で、誤肢が片方の法律にのみ属する施設である。「いずれにも」という条件を読む。
5分で振り返る
①老人福祉法の老人福祉施設は7つ=老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、老人福祉センター、老人介護支援センター。②うち老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、特別養護老人ホームは介護保険法上のサービスの場でもある。③介護医療院と介護老人保健施設は介護保険法のみ。④老人福祉センターは老人福祉法のみ。⑤介護保険の施設サービスは現在3つ=介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院。出題当時(令和5年2月)はこれに介護療養型医療施設を加えた4つで、同施設の廃止は令和6年3月末になる。⑥地域包括支援センターは介護保険法にもとづき市町村が設置し、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員を配置する。⑦老人福祉法は措置の根拠として残り、契約による利用が難しい場合を補う。
1分チェック
- 老人福祉法と介護保険法の両方に位置づくのは。→ 老人デイサービスセンター。
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