医療計画について正しいのはどれか。
公式正答:1
解説
医療計画について正しいものを問う。基準病床数を定める、である。
この問題で問われていること
医療計画に何が含まれ、誰が定めるのかを知っているか。
しくみから理解する
医療計画は、医療法にもとづき都道府県が策定する。地域の実情に応じて医療提供体制を整えることを目的とし、基準病床数、5疾病・5事業および在宅医療に関する事項(出題当時の令和5年2月は第7次医療計画で5事業。新興感染症の発生・まん延時における医療が加わって6事業になるのは、令和6年度から始まる第8次医療計画)、医療圏の設定、医療従事者の確保、医療の安全の確保などを内容とする。基準病床数は、病床の地域的な偏在を是正し、適正な配置を図るために定めるもので、既存の病床数が基準病床数を超える地域では、原則として新たな病床の設置が認められない。したがって、基準病床数を定めるという記述は正しい。
選択肢ごとの確認
見直しは6年ごとになる(在宅医療および5事業の一部については3年ごとに中間の見直しを行う)。かつては5年ごとであったが、介護保険事業計画との整合を図るため6年に改められた。
特定機能病院の基準は、医療法に直接定められており、承認は厚生労働大臣が行う。医療計画で定めるものではない。特定機能病院は、高度の医療の提供、高度の医療技術の開発、高度の医療に関する研修を担う病院で、400床以上の病床、原則16以上の診療科などの要件がある。
医療圏は、一次・二次・三次の3層で考えられるが、医療計画で設定するのは二次医療圏と三次医療圏になる。一次医療圏は、日常的な医療を提供する市町村の単位として概念的に用いられるが、医療計画上の設定の対象ではない。
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混同しやすいポイント
誤肢は、期間(5年か6年か)、定める主体と根拠(医療計画か医療法か)、そして設定の範囲(一次を含むか)という3点で誤っている。細かい違いを問う設問であり、「6年ごと、二次と三次の医療圏、5疾病・6事業と在宅医療」という骨格を正確に持つ必要がある。とくに、5事業が6事業へ改められた点(新興感染症の発生・まん延時における医療が追加された)は、近年の改正になる。
理解を深める
医療提供体制に関わる主な仕組みを整理する。医療計画=都道府県が6年ごとに策定。5疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患)と事業、および在宅医療を定める。事業は、出題当時(令和5年2月)の第7次医療計画では5事業(救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療)で、令和6年度から始まる第8次医療計画で新興感染症の発生・まん延時における医療が加わり6事業になった。医療圏=二次医療圏は一般的な入院医療を提供する範囲、三次医療圏は特殊な医療を提供する範囲で原則として都道府県単位(北海道は複数)。基準病床数=病床の適正配置のための数。地域医療構想=2025年の医療需要を見据え、病床の機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)ごとの必要量を定める。病院の種別=特定機能病院(厚生労働大臣の承認)、地域医療支援病院(都道府県知事の承認。かかりつけ医の支援、紹介患者への医療の提供、救急医療、研修)、臨床研究中核病院。医療法はほかに、病院・診療所の定義(病院は20床以上、診療所は19床以下)、人員と構造設備の基準、医療安全の確保(医療事故調査制度)、そして広告の規制を定める。看護の実務では、自分の勤める施設がどの類型にあたり、地域の中でどの役割を担うかを理解することが、退院支援と地域連携の土台になる。
間違えやすい考え方
制度の内容を問う型で、誤肢が期間・主体・範囲で誤っている。6年ごと・二次と三次の医療圏という骨格で切る。
5分で振り返る
①医療計画は医療法にもとづき都道府県が策定し、6年ごとに見直す(在宅医療と5事業の一部は3年で中間見直し)。②内容=基準病床数、5疾病・5事業(第8次計画から6事業)および在宅医療、医療圏の設定、医療従事者の確保、医療安全。③5疾病=がん、脳卒中、心血管疾患、糖尿病、精神疾患。④事業は、出題当時(令和5年2月)の第7次医療計画では5事業=救急、災害、へき地、周産期、小児。令和6年度からの第8次医療計画で新興感染症が加わり6事業になった。⑤医療計画で設定するのは二次医療圏と三次医療圏(一次は対象外)。⑥特定機能病院の承認は厚生労働大臣、地域医療支援病院の承認は都道府県知事。⑦病院は20床以上、診療所は19床以下。
1分チェック
- 医療計画が定めるのは。→ 基準病床数(都道府県が6年ごとに策定)。
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