毒薬の保管方法を規定している法律はどれか。
公式正答:4
解説
毒薬の保管方法を規定している法律を問う。医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)である。
この問題で問われていること
薬物の種類と、それを規制する法律を対応づけられるか。
しくみから理解する
毒薬と劇薬は、医薬品医療機器等法に定められる。毒薬は、黒地に白枠・白文字で品名と「毒」の字を記載し、他の医薬品と区別して、鍵をかけた場所に貯蔵・陳列しなければならない。劇薬は、白地に赤枠・赤文字で品名と「劇」の字を記載し、他の医薬品と区別して貯蔵・陳列する(鍵は不要)。この「毒薬は施錠、劇薬は区別のみ」という違いが、実務でも試験でも問われる点になる。
選択肢ごとの確認
薬剤師法は、薬剤師の免許、業務、義務を定める法律になる。医薬品そのものの保管を規定するものではない。
毒物及び劇物取締法は、医薬品と医薬部外品以外の毒物・劇物(工業用の薬品など)を対象とする法律になる。名称が似ているが、医薬品としての毒薬・劇薬とは別の枠組みになる。
麻薬及び向精神薬取締法は、麻薬、向精神薬、麻薬原料植物、あへんなどを対象とする。麻薬は、麻薬以外の医薬品と区別して、鍵をかけた堅固な設備内に保管する(覚醒剤とは一緒に保管できるが、他の医薬品とは分ける)。この法律も薬物の保管を定めるが、毒薬についてではない。
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混同しやすいポイント
「毒薬・劇薬=医薬品医療機器等法」「麻薬・向精神薬=麻薬及び向精神薬取締法」「医薬品以外の毒物・劇物=毒物及び劇物取締法」という三分を押さえるのが要点になる。名称の類似(毒薬と毒物)に引きずられないことが、この設問の分かれ目になる。医薬品であるかどうかが、適用される法律を分ける。
理解を深める
薬物の管理に関わる規定を整理する。毒薬=黒地に白枠・白文字で品名と「毒」。他の医薬品と区別し、施錠して保管。劇薬=白地に赤枠・赤文字で品名と「劇」。他の医薬品と区別して保管(施錠は不要)。麻薬=鍵をかけた堅固な設備内に保管。使用の記録(麻薬帳簿)を残し、残液やアンプル、使用済みの製品は廃棄せず麻薬管理者へ返却する。廃棄の手続きは区分により異なる。調剤済みでない麻薬は、事前に都道府県知事へ届け出て、職員の立会いのもとで廃棄する。調剤済みの麻薬は、廃棄した後30日以内の届出で足りる。施用したあとの残液は、麻薬管理者が他の職員の立会いのもとで廃棄し、帳簿に記載する(届出は不要)。向精神薬=施錠できる場所での保管が原則(施設内で盗難の防止に必要な措置をとる)。覚醒剤=覚醒剤取締法により、鍵をかけた場所に保管。看護の実務では、麻薬の取り扱いが最も厳格になる。受け取りから使用、記録、返却までの手順を守り、施用の指示は医師の麻薬施用者免許にもとづくこと、残薬とアンプルを必ず返却すること、紛失した場合は直ちに報告することが求められる。あわせて、ハイリスク薬(インスリン、カリウム製剤、抗凝固薬、抗癌薬、ジギタリス製剤など)については、法律とは別に、施設ごとの取り決めで二重確認などの手順が定められることが多い。
間違えやすい考え方
法律の対応を問う型で、誤肢に名称の似た法律(毒物及び劇物取締法)が混ぜられている。医薬品かどうかで切る。
5分で振り返る
①毒薬・劇薬は医薬品医療機器等法に定められる。②毒薬=黒地に白枠・白文字で品名と「毒」。他の医薬品と区別し施錠して保管。③劇薬=白地に赤枠・赤文字で品名と「劇」。区別して保管(施錠は不要)。④毒物及び劇物取締法は、医薬品と医薬部外品以外の毒物・劇物を対象とする(名称が似ているが別)。⑤麻薬は麻薬及び向精神薬取締法により、鍵をかけた堅固な設備内に保管。⑥麻薬の残液とアンプルは廃棄せず麻薬管理者へ返却する。⑦覚醒剤は覚醒剤取締法により施錠して保管し、麻薬と一緒に保管できる。
1分チェック
- 毒薬の保管を定めるのは。→ 医薬品医療機器等法(施錠して保管、黒地に白枠・白文字)。
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