真空採血管とホルダーを用いて静脈血採血を実施するときに、駆血を解除するタ イミングで適切なのはどれか。
公式正答:4
解説
真空採血管とホルダーを用いて静脈血採血を実施するときに、駆血を解除するタイミングを問う。ホルダーから真空採血管を抜去した後である。
この問題で問われていること
手順の順序を、事故の防止という根拠から導けるか。
しくみから理解する
必要量を採取したら最後の採血管をホルダーから外し、駆血帯を解除してから穿刺針を抜き、直ちに圧迫止血する。採血管を接続したまま針を抜かないこと、添加剤を患者側へ逆流させないこと、採血後に十分な圧迫を行うことが安全上の要点である。
選択肢ごとの確認
採血針を皮膚に穿刺した直後に駆血を解除すると、静脈が細くなって血液が流入しなくなる。駆血は、必要量が採れるまで維持する。
血液の流入が始まったときに解除すると、同様に静脈圧が下がり、必要量を採取できなくなる。また複数本の採血管を用いる場合は、途中で流入が止まる。
流入が終わった時点で、採血管をホルダーに装着したまま駆血を解除すると、血液が逆流する可能性がある。抜去してから解除する。
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混同しやすいポイント
誤肢は、いずれも「早すぎる」タイミングになっている。駆血は必要量が採れるまで保ち、採血管を抜いてから解除する、という順序を押さえる。あわせて、駆血時間は1分以内が目安になる。長く駆血すると、血液が濃縮し、また溶血や電解質(とくにカリウム)の値が上がって、検査結果が正しくなくなる。1分を超えそうな場合は、いったん駆血を解除して時間を置いてからやり直す。
理解を深める
静脈血採血の手順と注意を整理する。準備=指示の確認、患者の本人確認(フルネームを名乗ってもらう)、検体ラベルの照合、必要物品(採血管の種類と本数、順序)、手指衛生と手袋の着用。部位の選択=肘正中皮静脈が第一選択。橈側皮静脈、尺側皮静脈も用いるが、尺側は上腕動脈と正中神経が近いため慎重に選ぶ。麻痺側、シャント側、乳房切除術で腋窩リンパ節郭清をした側、点滴をしている側は避ける。実施=駆血帯は穿刺部位から7〜10cm中枢側に巻く。母指を中に入れて軽く握ってもらう(強く握る動作の繰り返し=クレンチングは、カリウムを上昇させるため避ける)。アルコール綿で中心から外へ消毒し、乾燥を待つ。針は15〜20度の角度で刺入する。採血管の順序=凝固検査用を先に、あるいは施設の定める順序に従う(添加物の混入を防ぐため)。終了=採血管を抜去→駆血帯を外す→針を抜く→圧迫止血(5分程度、揉まない)。針はリキャップせず、直ちに専用容器へ廃棄する。合併症=神経損傷(刺入時の電撃痛やしびれを訴えたら直ちに抜針する)、動脈穿刺(拍動性の鮮紅色の血液。長めに圧迫する)、血腫、迷走神経反射(気分不快、あくび、冷汗、徐脈、血圧低下。直ちに仰臥位にして下肢を挙上する)。
間違えやすい考え方
手順の順序を問う型で、誤肢がすべて早すぎるタイミングである。逆流の防止という根拠で切る。
5分で振り返る
①順序=必要量が採れたら採血管を抜去→駆血帯を外す→針を抜く→圧迫止血。②採血管を装着したまま駆血を解除すると逆流の可能性がある。③駆血時間は1分以内。長いと血液が濃縮し、溶血やカリウムの上昇で検査値が変わる。④強く握る動作の繰り返し(クレンチング)はカリウムを上げるため避ける。⑤駆血帯は穿刺部位から7〜10cm中枢側に巻く。⑥避ける部位=麻痺側、シャント側、乳房切除で腋窩リンパ節郭清をした側、点滴をしている側。⑦刺入時の電撃痛やしびれは神経損傷を疑い直ちに抜針する。針はリキャップしない。
1分チェック
- 駆血を解除するのは。→ ホルダーから採血管を抜去した後。
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