MRI 検査室に持ち込んでよいのはどれか。
公式正答:1
解説
磁気共鳴画像(MRI)検査室に持ち込んでよいものを問う。耳栓である。
この問題で問われていること
強い磁場の中で何が危険になるかを判断できるか。
しくみから理解する
磁気共鳴画像検査は、強い静磁場と高周波を用いる。金属、とくに強磁性体(鉄、ニッケル、コバルトを含むもの)は、磁場に引き寄せられて高速で飛び、患者や装置に当たって重大な事故を招く。また、電子機器は磁場で故障し、磁気記録媒体は情報が消える。耳栓は樹脂やスポンジでできており、磁性体でも電子機器でもないため持ち込める。むしろ、検査中は装置から非常に大きな音(100デシベルを超えることもある)が出るため、聴力を守る目的で耳栓やヘッドホンの使用が推奨される。
選択肢ごとの確認
携帯電話は電子機器であり、磁場によって故障する。また、内部に磁性体を含むため吸引される危険もある。持ち込めない。
使い捨てカイロは鉄粉を含む。強磁性体として吸引されるうえ、高周波による発熱で熱傷を起こす危険もある。持ち込めない。
キャッシュカードは磁気ストライプに情報を記録しており、強い磁場で情報が消える。クレジットカード、診察券、交通系のカードも同様になる。
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混同しやすいポイント
「磁石に引き寄せられるか」「電子機器か」「磁気で記録しているか」の3つで判断する。誤肢は、それぞれ電子機器、強磁性体、磁気記録媒体にあたる。耳栓だけがどれにも当たらない。実務では、検査前のチェックリストで、体内の金属(心臓ペースメーカ、人工内耳、動脈瘤クリップ、体内の金属片)、装着物(義歯、補聴器、湿布や貼付剤の一部、化粧品、カラーコンタクトレンズ)、そして持ち物を一つずつ確認する。
理解を深める
磁気共鳴画像検査の安全管理を整理する。禁忌または要確認=心臓ペースメーカと植込み型除細動器(条件付き対応可の機種もある)、人工内耳、神経刺激装置、古い型の脳動脈瘤クリップ、眼球内や体内の金属片、そして妊娠初期(緊急性のない検査は避ける)。機器と物品は、MR安全・条件付きMR安全・MR非安全の3区分で評価される。持ち込み不可=安全性が確認されていない金属製品(時計、アクセサリー、ヘアピン、ベルト、下着の金具、酸素ボンベ、聴診器、はさみ)、電子機器、磁気カード、使い捨てカイロ、貼付剤(アルミニウムを含むものは熱傷の危険)、一部の化粧品とマニキュア(金属粉を含む)。一方、条件付きMR安全として評価された車椅子、ストレッチャー、輸液ポンプ、モニタは、定められた条件のもとで検査室へ持ち込める。材質だけで判断せず、その物品の区分を確認する。入室する医療者自身の持ち物も同じ制限を受ける。造影剤を用いる場合は、ガドリニウム製剤のアレルギーと、腎機能(重度の腎障害では腎性全身性線維症のリスクがある)を確認する。検査中の患者への配慮としては、閉所恐怖への対応、長時間の同一体位の苦痛、大きな音、そして通話用のブザーの説明が挙げられる。緊急時の対応として、患者を検査室の外へ出してから蘇生を行うことも重要になる。金属を含む蘇生用の器具は検査室内へ持ち込めないためになる。
間違えやすい考え方
持ち込みの可否を問う型で、誤肢が電子機器・強磁性体・磁気記録媒体である。3つの観点で切る。
5分で振り返る
①強磁性体は磁場に引き寄せられて飛び、重大な事故を招く。②電子機器は故障し、磁気カードは情報が消える。③使い捨てカイロは鉄粉を含み、吸引と熱傷の危険がある。④耳栓は樹脂やスポンジで、むしろ大きな音(100デシベル超)から聴力を守るために推奨される。⑤禁忌または要確認=心臓ペースメーカ、人工内耳、神経刺激装置、古い型の動脈瘤クリップ、体内の金属片。⑥貼付剤の一部(アルミニウム含有)は熱傷の危険がある。⑦緊急時は患者を検査室の外へ出してから蘇生する。
1分チェック
- 磁気共鳴画像検査室に持ち込めるのは。→ 耳栓(金属でも電子機器でも磁気記録でもない)。
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