看護マネジメントのプロセスの「統制」はどれか。
公式正答:4
解説
看護マネジメントのプロセスの「統制」にあたるものを問う。病棟の1年間の業務評価に基づき看護活動の計画を修正することである。
この問題で問われていること
マネジメントの4つの機能を、内容で区別できるか。
しくみから理解する
マネジメントのプロセスは、計画、組織化、指揮(指導)、統制の4つで説明される。計画=目標を定め、それを達成する方法と手順を決める。組織化=計画を実行するために、人、物、情報を配置し、役割と権限を定める。指揮=メンバーが力を発揮できるよう、動機づけ、指導し、調整する。統制=実施した結果を評価し、計画との差を把握して、必要な修正を行う。したがって、業務評価にもとづいて計画を修正することは、統制にあたる。統制は、計画へ戻る循環をつくる働きであり、いわゆるPDCAサイクルのCとAに相当する。
選択肢ごとの確認
看護職員の仕事への動機付けを行うことは、指揮(指導)にあたる。メンバーが力を発揮できるようにする働きになる。
病棟の目標をもとに看護活動の年間計画を立案することは、計画にあたる。目標と、それを達成する方法を定める段階になる。
褥瘡ケアの改善に取り組むための担当チームを構成することは、組織化にあたる。計画を実行するために、人を配置し役割を定める働きになる。
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混同しやすいポイント
4つの選択肢が、4つの機能にきれいに対応している。それぞれの機能の中心となる動詞を押さえると区別できる。計画=定める、組織化=配置する、指揮=動かす、統制=測って直す。「評価」「修正」という語が出てきたら統制になる。マネジメントは一方向の流れではなく、統制から計画へ戻る循環であることも押さえる。
理解を深める
看護管理の実際を整理する。看護管理者の役割=人材の管理(配置、勤務表、育成、評価、離職の防止)、質の管理(看護基準と手順、監査、指標の測定、改善活動)、安全の管理(インシデントの報告と分析、対策の立案、教育)、物と情報の管理(物品、機器、記録、個人情報)、そして経営への参画(人員配置基準、診療報酬、コストの意識)。看護の質を測る枠組みとして、ドナベディアンの3側面(構造、過程、結果)がある。構造=人員配置、設備、体制。過程=実際に行われたケア。結果=患者の状態、満足度、合併症の発生率。この3つを組み合わせて評価する。改善の手法としては、PDCAサイクル、根本原因分析、そして特性要因図などが用いられる。統制の場面で重要なのは、評価を個人の責任追及に用いないことになる。医療安全では、人は誤るという前提に立ち、仕組みで防ぐという考え方(システムアプローチ)が土台になる。評価の結果を、次の計画へつなげる循環が働いてはじめて、マネジメントは意味を持つ。看護師一人ひとりにとっても、日々の看護過程(アセスメント、計画、実施、評価)が同じ構造を持っており、評価して計画を修正するという営みは、規模が違うだけで同じことになる。
間違えやすい考え方
機能の分類を問う型で、4つの選択肢が4つの機能に対応している。中心となる動詞で切る。
5分で振り返る
①マネジメントのプロセス=計画、組織化、指揮(指導)、統制の4つ。②計画=目標と方法を定める。③組織化=人・物・情報を配置し役割と権限を定める。④指揮=動機づけ、指導し、調整する。⑤統制=結果を評価し、計画との差を把握して修正する。PDCAのCとAにあたる。⑥「評価」「修正」という語が出たら統制。⑦看護の質の評価はドナベディアンの3側面(構造・過程・結果)で行う。
1分チェック
- 統制にあたるのは。→ 評価にもとづいて計画を修正すること。
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